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THE YELLOW MONKEY SUPER メカラウロコ・29 FINALに行ってきたのよ

ファイナルなんて冠がついた日にゃただでさえ激戦のメカラが超激戦になること間違いなしじゃないかよー!と発表になったときはそっちのほうに気をもみましたが、無事今回も大きな玉ねぎの下で黄色い猿と12月28日を過ごすことができました。もはや感謝しかない。ありがたい。ありがたい。ファイナルが一体何を指すのか?みたいなことももちろん考えましたが、とりあえず「明日考えるわ」の精神で当日を迎えました。先日来年のアルバム発売とアリーナツアーが発表になっていたので、どうする?どこを狙う?と友人たちと作戦会議ができて助かった…次の約束が先にわかってるってありがたい…

 

今回は北のスタンドから見ておりまして、今まで北東はあったけど北ははじめてだったなー。でももはや入れるだけでありがたいですよ。1曲目何かな〜みたいな想像もちょっとはしてたんだけど、去年のwedding dressの「完全に当てさす気ない」を思うともはや何が来てもおかしくないような。お馴染みの愛の賛歌にMarch from A Clockwork Orangeで今回も幕開け!

 

吉井が最初からギターを持ったので「えっ何!?」と思ったらまさかのジュディはじまり。いやびっくりしました。吉井グラサンちょう似合うかっけー!という感嘆を挟みつつもびっくりしました。オープニングからジュディ、サイキック9、A HENな飴玉を挟んでOh!Golden Boys、STONE BUTTERFLYからのDEAR FEELING、GIRLIEと前半7曲のうち5曲が「8」からの選出!最初の2曲のときは「これは8からさかのぼっていくパターン…?」とか思ったんですが全然そんなことなかった。しかし思えば「8」の曲はほとんど武道館で演奏されていない(メカラ8はドームだったし)ので、そういう意味合いもあったりするのかしらんと思ったりしました。この8の連打の中にしれっとA HENが入っちゃって普通に盛り上がるっていうのが、ほんとジャガーの曲のポテンシャルなー!ってなりますよね。裏ピースめっちゃかっこよかった。吉井、ギンギンギラギラのジャケット着てて、エマもまたゴージャスなかっこで、アニーもキラッキラしたシャツ羽織ってて、ヒーセ!ヒーセがなんか懐かしいジャンプスーツで、絶対見たことあるんだけど袖とか裾とか肩口とかディティールが違う!って思ってたらあとで昔の衣装で型をとって…と種明かししてくれましたね。本当にどこからどうみてもゴージャスなバンドだよ…。

 

Oh!Golden Boysは、初武道館のライヴでも言っている通り、1stアルバムに収録されているにも関わらず、初武道館までライヴで演奏されてこなかった曲で、「ずーっとやらなかった曲があります、なぜならここで初めてやりたかったからなんだ」っていう、そのエピソード自体がもう、私の心をつかんで離さないわけですよ。いやもう今回は生配信もされたしアーカイヴでも見られるし、ライヴがどうだったかはもう、そっち見て!ってあれなんで、積極的に一人語り入れていく所存ですよ。まだ海のものとも山のものともわからない頃から、武道館にたどり着くって意思があって、そのために1stアルバムの1曲を演奏せずに残しておくって、いやもうすげーよとしか言えない。私が初めて行ったメカラは9で、友人と「何が聞きたい?」みたいな話したとき間髪いれず「Oh!Golden Boys!!!」って言ったほど、武道館で聴きたかった曲だったんですよね。それがもう一度体験できて本当に言うことない。あとこの曲の時のアニーがどちゃんこカッコイイ。髪振り乱すのさいこう…。

 

DEAR FEELINGのときに、吉井が胸の前で手をひらひらさせる振りをやってたじゃないですか。あれ、こんな久しぶりに演奏するのに、やっぱああいう動きは染みついてるもんなんだな!っていう感心とともに、昔あの動きは一体何を表わしてるのか?って友人と話をしていたとき、いや心の羽根でしょ?って言われてそれな!ってなったんだけど、別の子が「うそ!宝毛だと思ってた」(ちょうどこの時期いいともに出て吉井が熱心に宝毛のはなしをしていたという伏線が一応あるにはある)つって爆笑した思い出が蘇ってきて、あのひらひらを見るたびにによによしてしまう変な人になってましたね…。「8」で私が一番好きなのがGIRLIEなのでこれは嬉しかったな。あの、いつまでもそばにいて君の喜ぶことをしてあげたい、なんて普通の歌詞なのに、この曲に乗るとものすごいパワーのあるフレーズに変身するところがたまらないです。

 

MCで吉井が「不穏な曲を聞いていただきました」つったときのアニーの真顔っぷり、友人と顔!アニー!顔!つって声に出ちゃいましたよ。商店街みたいな曲、アーケードっていうか、シャッター通りっていうか、と不思議な喩えを連呼していて、でもシャッター通りってわりと言い得て妙だなとも思ったり。特にこの日は、THE YELLOW MONKEYの表通りと言うよりはどちらかというと裏通り寄りの選曲でしたし、その表と裏がこの人たちの魅力でもあるわけでね。そのアーケードの入り口の、必ず開いている店のような曲、という紹介からTHIS IS FOR YOU。最後の恒例のエマが寄り添うところ、吉井がエマの方を見ないパターンもあって、それはそれで私大好きなんですけど、この日はもう最初から見つめ合っちゃってたので、おっ、これはエマに歌わせるパターン来るのでは!と思ったら最後のYOUをヒデアキに変えて歌っていた。エマの弾ける笑顔プライスレス。あと私は何回聞いてもこの曲の「飲み干したら目が回るようなこの歌をきみに」ってとこでほろりんと泣く。もはや百発百中である。何なんだ一体、っていうか大好きてことですつまりは。

 

このあとがDONNAと仮面劇という流れで、これはもうメカラ9を思い出さずにはいられないやつ。たぶんっていうか、演奏されたのもメカラ9以来、20年ぶりです。この2曲は割とメカラ9の特異点って印象がすごく強いので、DONNAがきた時点で仮面劇もやるだろうなと思いましたし、この重ため2曲の連打はかなりボディにきたって感じでした。あと私やっぱ仮面劇大好きだな…ほんとドラマチック大好き野郎でごめん…。

 

そのボディブローのあとのMCのgdgdさ、いやもうマジで途中から着地点を完全に見失った(私が)。いやかわいい、かわいいけどね。なんでライヴの途中で埴輪と土偶の違いを講釈されとるのか?これは今何の時間?ってなったことは否定しないけどね。とはいえ「三国さん土偶に似てる」「いや埴輪でしょ」「埴輪だ」「目が土偶」には爆笑してしまって申し訳ないことをした。若い子が本気にしちゃうといけないから吉井さんは不穏なジョークは控えるようにね!

 

再結成して3年経ちますがなんかやりにくいことない?みたいな、それ楽屋でお願いできます!?みたいなトークにエマがまさかの「再結成後吉井がロビン呼びを遠ざけようとしてる」みたいなブッコミをしてきて、その時の「ほらソロもやってて(いろんな名前があるじゃないですか)」ってエマ発言をみなまで言わせず「あーただってやってるじゃない!」と反論した吉井、笑いました。笑いました。いや単なる確認だし責めてないし鶴ちゃん完全にとばっちりだし。アニーのロビン呼びになんか照れてるよね?みたいな兄発言に吉井「いやアニーのはね、真心こもってるからダメ」ってどんな言い訳だよ。でもそう、アニーも「おれはずっとロビンだからね」つってた通りで、解散中にアニーが吉井のサイトの公開収録的なやつにゲストで出てくれたときも、ずーっとロビンは、ロビンが、ロビンの…って、わしはその嬉しさと懐かしさで泣いたもんじゃったよ(おばあか)。いいじゃないの真心のこもったロビン!最高やん!って私も普段は吉井って呼んでるけどいつなんどきでもロビンと呼ぶ心の準備はできてるぜ!そんなこんなの銀テープタイムだよって自ら宣言して行われたキャノンテープ発射×2回、ほんとアニーじゃないけど「なんだこのバンド!」

 

しかもそのあとで続くのが「遥かな世界」ってまたへヴィな世界に一気に持っていく、この振り幅はほんと全然変わらないよね。イントロ始まった瞬間「は!」って大きな声でちゃった。自分でもびっくりした。でもってこれもまた「9」を彷彿とさせるなあという。しかし、私が真の意味でひっくり返ったのが次の曲だった。イントロで今度はうそでしょ!?と声に出そうになった。月の歌!まさかの!いやこれ、アルバム発の最初のツアーではセトリに入ってたけど、そのあと年明けての武道館や野性の証明では外れているので、DVDに映像が残っていないのだ。ある意味、去年の追憶のマーメイドと同じくらいのどレアな曲である。歌詞を書くのにめちゃくちゃ苦労して、最後まで仕上がらなかったとも言っていたし、この曲を持ってきたのは本当に意外だった。

 

この日は北から見ていたので、吉井さんの足元にプロンプのモニターが出ているのが見えて、とはいえ吉井さんもMCで言っていた通り、歌ってる時の目線からしてもぜんぜん見てはいなかったと思う。本当に完全に出てこなくなったときの保険みたいな意味合いでしかないんだろうなとは思った。8の楽曲の時には出てた歌詞がTHIS ISで出なかったりして、出る出ないは誰がどのタイミングで決めてるのだろ?と思ったりしてたんだけど、逆にいえばそれだけ「歌いこんでいない」曲をチョイスして、それをツアーで事前にやることもなく、ぶっつけ本番で大舞台にもってくる、っていうのはなかなかにプレッシャーのかかることだろうと思う。もっと歌いこんだ、しかも「コアなファン」にも支持されてる曲はたくさんあるわけで、でもそれを選ばずに「真に陽の目を見ない」曲をガチで選んできてる、ってことを改めて感じさせられたというか。

 

そのあとのイントロがこれまたまさかの「薬局に行こうよ」!いやいやいや、大好きなのでめちゃ嬉しい、嬉しいけど、これがセトリに入る予想とかしないよー!っていう。しかも吉井が原曲にむちゃ忠実だった。さすがSpotifyでアルバムを頭から聴き直した(八重歯の時の顔最高だったネ)だけのことはある。あと何を薬局に買いに行こうとしてるか考えて聴くとまたこの曲は一層おかしみがあっていいですよね。続いてI CAN BE SHIT,MAMAで今度はSICKSが続く!これも再結成後お初でしたっけ。違いましたっけ。口笛もちゃんとやってくれて、いやもう…忠実!あそこで吉井が口笛吹いてくれるとこ、大好きでSICKS横アリの中継録画したやつ何回も見たな…(隙なく思い出話を絡めるスタイル)。

 

ここまでまさかのノーシングル、ノーシングルってだけじゃなく定番を外しまくったシャッター通り選曲との対比もあるけど、続く新曲の天道虫が文字通り待ってましたテンションでぶち上がりました。合いの手をオーディエンスに託してくれたけどまだちとこちらの修行が足りんかった。でもめっちゃ盛り上がるし、続くツアーでも爆発させてくれるんだろうな!って予感があったし、なにより吉井ちゃん自身が「好印象(はあと)」つっちゃうぐらい盛り上がった!そして聞こえてくる「甘い経験」のイントロ…!!!やったーーーーーこれ待ってたよーーーー!!!問答無用で楽しい、盛り上がる、あのパンチのツアーでかんぜんに「みんながばかになる」瞬間を共有できた思い出の曲ですよ。あの間奏のさ、吉井に「同じ踊りを踊れ」と煽られたアレを、寸分たがわず吉井がやってくれていて、わたしも武道館の階段、急だけど!できる限りがんばった!途中の、エマとヒーセがすれ違いざまけんけんぱ(正確には違うけど、もう長年そう呼んでるのでご容赦)するやつ、今回はなんと吉井が最初エマとやって、そのあとヒーセっていう、これパンチのときに吉井が二人に混ぜてもらおうとして追いかけ、逃げるふたりってのが定番の遊びだったので、いやもうその光景がめったやたらと嬉しかったし、懐かしかったし、楽しかった。

 

続いてSUCK OF LIFE!いやもう、ここまでのセトリが濃すぎて「あっ、なんか定番曲安心する!」みたいな感じにすらなった。トッピング(絡みとかメンバー紹介とかメンバーソロとか)なしなしのシンプルSUCKでしたね(トッピングとか言うな)。あの最後のユアラーイフのまえ、完全な静寂になって一瞬空気がぴん…と張りつめたのが最高だった。ああいう瞬間て作ろうと思っても作れるものではないから、それだけみんなが集中していたってことでもあるんだと思う。

 

本編ラストのMCで、吉井はメカラウロコの誕生の経緯をあらためて言葉を尽くして説明した。伝説の一夜になった、そこからはじまって、今日でメカラウロコはファイナルを迎える。再結成して、これから前をむいて、沢山曲を作っていく。だからここでいちどメカラウロコというものはやめてみるのもいいんじゃないか、と。そして、再結成して楽しいことばかりだけれど、もちろん冬の時代もあった、今回はそういう冬と向き合う日なのかなと思ってこの曲を選んだ、113回必ずやった曲です、とかれは言った。113回、ホールでもアリーナでも、必ず本編最後に演奏された曲、離れるな。

 

離れるなはもともとシングルカットされる予定ではなく、いろんな諸事情というものに後押しされて球根に続くシングルとなったわけだけど、それはもちろん楽曲自体にパワーがあったからだと思う。しかしパワーがあったからこそ、あの疲弊した時期のど真ん中にこの曲は鎮座することになってしまった。パワーがあるからこそ、そこに重いものがまとわりついてしまったようなイメージが「離れるな」にはあった。113本のツアーで、オープニングと本編ラストは必ず同じ曲、だからこそ、その2曲はもしかしたらもう2度と演奏されないのではないかと思っていたこともあった。オープニングの曲は2年前のメカラウロコで「俺たちのチャンピオンベルトのような曲」と紹介され、文字通り陽の目を見たが、同じようなことがまさか「離れるな」に起ころうとは。

 

当たり前だけれど、あのツアーをどうやっても思い出す。熱狂と狂乱を味わいつくしたあのツアーを。そしてそれをアーティスト自身に否定されるつらさを味わいつくしたあのツアーを。しかし少なくともわたしは、あのツアーがなかったらここまでの情熱と執念をこのバンドに対して持てていなかっただろうとおもう。アウトロで、エマと吉井が向きあい、最後の一音はお互いの弦を弾くという光景も再現されるだろうか、と思ったけど、ふたりはなんとなく見あったままだった。見あったままだったけど、ふたりとも音源では上がらない最後のリフの一音を上げて弾いていて、その瞬間ちょっと照れたようだったこと、なんというか、それでもうじゅうぶんだった。ありがとう、もう一度この曲を引っ張り出してくれたこと、感謝します。歌い終わった吉井がオフマイクで「ありがとう」と言ったのがモニタにも映って、そこでどうにもこうにも涙腺が決壊してしまった。

 

いつもそうだけどメカラはあまりにも本編がてんこ盛りすぎて、アンコールがなんとなく茫然自失…みたいなことになりがちですよね。今回も手を叩いててハッと気がついたらメンバーでてきとる!しかも吉井着替えとる!とアワアワした。「途中しゃべりすぎた」つってて、でしょうね!?と思いつつ、むちゃくちゃアッサリ「今までレコーディングしてない、大好きな曲」と言い放ち、毛皮のコートのブルース。ペチの限定公演以来ですね。あのときの黒い帽子を深くかぶった吉井を思い出すな…。

 

この日フライング肯┐異様に高かったエマがここでブライアン・メイモデル(ブラック&ゴールド)のギターになって、今話題のクイーンの話に。本編途中でも吉井が前歯を直さなかったシンガーの話をしたところで、ヒーセがさりげなくAnother One Bites the Dustのフレーズを弾いたりしてたし、当たり前だけどみんなボヘミアンラプソディ見たんだろうな!見て感想言い合ったりしたのかな!リッジファームの思い出とか話したりしたかな!と勝手に妄想をたくましくしたりして。エマは1986年に武道館でクイーンを見たそうで、それからしばらくはほかのアーティストのライヴを見ても物足りなく感じる時期があった、と。そのクイーンの影響が色濃い?エマ作曲の「街の灯」へ。これ、メカラ9のときアンコールいっぱつめだったんですよね。その時に吉井が「それでは聞いてください、まちの、あかりぃ!」って紹介して、その瞬間「今私幸せだー!」と痛いほど感じたことが深く心に刻まれているので、今回も同じように吉井が「まちの、あかりぃ!」って曲に入ったのが嬉しくて嬉しくて、ぴょんぴょん跳びはねてしまった。聞いてくださーい、のところで、ライヴエイドのフレディのまねしてコール&レスポンスしたりして(最後のオーライ!のドヤ顔、さいこうでしたね)ほんとに楽しい時間でした。

 

続いて真珠色の革命時代。ああ!メカラって感じ!なんかもう、安心すらする!やっぱりメカラウロコを象徴する楽曲の1つですよねえ。最後にストリングスを指揮する吉井も恒例。そのあとアコギをもってきたので犬小屋…?とか思ったけど、じゃーん、と弾いてあっそうだった、そりゃそうだ、これをやらないと年は越せないよね〜だった!おそそブギウギからのアバンギャルド!しかしクイーンをまだ引きずっており、最初Crazy Little Thing Called Loveのフレーズ弾いたらみんなついてきたりして笑いました。今回は今年50代の仲間入りをしたアニーに、つって歌わせてて、がんばってた、アニーがんばってたよ(笑)平成の始まった年にこのメンバーで初ライヴをやって、平成とともにメカラも終わる、ってゆってたね。そう考えるとほんとうに次はイエローモンキーにとっても新時代なんだね…。

 

アバンギャルドに続くのはもちろんこの曲、悲しきASIAN BOY。すべてのメカラウロコで演奏された唯一の曲だし、やっぱり武道館がいちばん似合う曲だし、本当にTHE SONG OF THE YELLOW MONKEYだなあと思う。サビでアリーナに白い紙吹雪が噴き出しで舞いあがり、メカラ8の東京ドームを彷彿とさせる光景だった。キラキラしてたなあ。吉井の匍匐前進のときの顔がモニタで抜かれて、うそやろ!?と思うほどにギラッギラの顔してて、なんか時間が巻き戻ったような感さえあった。最後、マイクのまえに膝をついて国旗を見上げる姿の美しさ。そのあとの敬礼。忘れられない。

 

ASIANのあと、むちゃくちゃさっくりのメンバー紹介(前半喋りすぎたのね!)があって、来年アルバムが出ます、告知もされてるけど、本当に4人だけで、楽器3つだけ持って、同じ釜の飯を食いながら作ってきました、アルバムを出さないとほんとうの再集結とは言えないなという思いがずっとあった、と。ツアーについて「マニアの方も楽しめるあやしいマークがついてる」なんつって、えっそこまではっきり言っちゃうぐらい違うわけ!?とむだにアワアワしました。最後に新曲を聞いてもらいたい、メカラ7のときも最後に新曲で楽園をやって、という話をしてて、そうそう、メカラは7も9も最後に新曲を披露したので、そういう意味でも美しいメカラのフォーマットだよなあこれは、なんて。

 

新曲のI don’t know、1回目エマのピックスクラッチがすっぽ抜けたのを吉井が止めてやり直ししたの、新曲だから観客にはわかんないのに、でも吉井ちゃんのこだわりなんだろうな!と思って面白かったです。やり直して聞いてみたら確かにそこ大事!てなったし。ちょっとHEARTSを彷彿とさせる曲調でしたよね。ちゃんと聴き取れてないところもあるけど、どこまでも続く無口な雑踏、が次には魂の葛藤、で韻を踏んでいたりして、相変わらずキレのある歌詞を書くなあとうれしかったです。本当に新しいアルバムを手にするのが楽しみで仕方ありません。

 

終わって客席に手をふってる4人がすごくいい顔をしてたんだけど、吉井にいたってはオープニングでかけてたサングラスを上にあげてオールバックにしてて、その顔がほんと…いやなんでこの3時間の間にそこまで若返る!?ってぐらい、ピッカピカでキッラキラの顔になってて、すげえなマジで…と思いました。

 

アルバム「8」の曲を大量投入したり、メカラ9の特異曲をたくさんセトリに組み込んだり、あの紙吹雪がメカラ8ぽかったり、とあったけど、でも思えば、年末のメカラ、年明けに新しいアルバムの発売が決定していて、そのアルバムを引っ提げたアリーナツアーが告知されている、という状況はまさに原点となったメカラウロコ7の状況と同じなんだった。あの時彼らはレコード会社を移籍して、文字通り新たな海に航海に乗り出すところだったわけだけれど、そういう意味ではこのメカラウロコ29ほど、メカラウロコ7と相似形をなすものはなく、結果的にもっともメカラウロコらしいものになったと言えるのかもしれない。これから彼らはもういちど、新しい海にこぎ出すのだ。

 

メカラウロコBOXが発売されたとき、友人たちと時代をさかのぼって全部のディスクを見ていって、最後に7の楽園を聞いたとき、この先に起こることを知らず、希望だけをもって未来にこぎ出そうとする彼らの背中が健気でひたすらに泣いたことがある。そしてTHE YELLOW MONKEYはもういちど、その航海に出ようとしていて、それは本当に、本当に、勇気がいることだろうなと、最後の新曲を聞きながら私は考えていた。いいことばかりじゃない、ことを彼らは誰よりもよくわかっていて、だからこそ今回のメカラ29がこういうセットリストになったんだろう。冬と向かい合う、向かい合うことでなにか、違うものが見つかったりしただろうか。そうだったらいいと、彼らの冬を愛するもののひとりとして心から思います。

 

あと、年末の武道館という大舞台を、定番曲で埋めずにやりたいものをやる、という強気で押してきた、そういうことができるのは、やっぱり次に控えているアルバムに自信があるんだろうな、と思ったし、やっぱり来年の THE YELLOW MONKEYが楽しみで仕方ありません。

 

メカラウロコはこれでファイナル。終演後に出たスクリーンで今までの彼らの楽曲の意匠が「30」の文字を形作り、2019.12.28の文字が出たけど、その日がライヴなのか、単にその日に30周年てことだよ!なのか、今はわかんないよね。わかんないことがあるのってめちゃくちゃ楽しみだよね。

 

メカラウロコというものは、少しでもTHE YELLOW MONKEYに深く思いを寄せた人には特別の単語だろうし、ファンの執着と執念が一気に集中するもの、その象徴でもあった。私にとっても、憧れて、体験して、ずっと思い出を抱いてきた、特別なライヴ、特別な日付だったから、もちろんファイナル、ということに寂しさを感じないわけではないけど、でも正直なところ、ホッとした部分もあるのだった。あまりにも特別すぎて、この日付とメカラという単語に執着しすぎていたから、それから解放されるんだなという感慨があるとでもいうか。それに、もともとはメジャーヒットを連発して新しくファンになったひとにも陽の目を見ない楽曲を披露したい、というところが出発点だったとしても、歴史を重ねていくうちに「メカラの定番」みたいなものができあがってしまっていたし、吉井さんは個人としても、バンドとしても、恒例のとか、お馴染みのみたいな、いつもと同じことをやる、ということにあまり執着を燃やすタイプではないと思うから、こうした区切りをつけるのは吉井さんらしいし、THE YELLOW MONKEYらしいとも思う。

 

ライヴの最後に吉井が「ありがとうメカラウロコ!」と武道館の国旗に向かって叫んだけど、本当にバンドとファンに特別な力学をもたらしてくれた場所だったなと改めて思う。バンドがいない間も、この日付とこの単語に支えられたものが本当にたくさんあった。私も心からお礼を言いたい、ありがとう日本武道館、ありがとうメカラウロコ、ありがとうTHE YELLOW MONKEY。ここから始まる新しい旅路にご一緒できるのが、わたしとって何よりの喜びです。

 

THE YELLOW MONKEY SUPER メカラウロコ・29 FINAL セットリスト

1.ジュディ
2.サイキックNo.9
3.A HENな飴玉
4.Oh! Golden boys
5.STONE BUTTERFLY
6.DEAR FEELING
7.GIRLIE
8.This is for you
9.DONNA
10.仮面劇
11.遥かな世界
12.月の歌
13.薬局へ行こうよ
14.I CAN BE SHIT, MAMA
15.天道虫
16.甘い経験
17.SUCK OF LIFE
18.離れるな
〜ENCORE〜
19.毛皮のコートのブルース
20.街の灯
21.真珠色の革命時代 (Pearl Light Of Revolution)
22.おそそブギウギ
23.アバンギャルドで行こうよ
24.悲しきASIAN BOY
25.I don’t know

15:15 | comments(9) | -

みつめあって 言葉なんかはなくて

みつめあってるか〜い!(どんな入り)

さて!我が家にも大物写真集「みつめあう2人」がやってきました。やんややんや。

ミッチ池田さんによる吉井和哉の写真集。見た目も重さも中身も超弩級。家の中での存在感が異常。ふだんはどんな雑誌や本も「読んでいいるうちにつく汚れだって愛着のしるし」というポリシーのもと、平気でものを食べながらぺらぺらめくっちゃう私ですが、さすがに手袋装着しましたわ。いや、つーかあの病院とかで使ううっすいアレ、アレがほしい。普通の手袋だとつるんつるんすべる。

 

ミッチさんは過去にも「SYN」というTHE YELLOW MONKEYの写真集を出していて、大好きな写真集でバンドがいなくなってからも何度も見返したりしていて、各ページにメンバーのコメントがついていたりするのがまた楽しかった。しかし、ミッチさんといい有賀さんといい、いいフォトグラファーに縁があり愛されるバンド、愛されるアーティストなんだなって思うし、それはファンにとってはなんというかもう、僥倖!みたいな話ですよね。写真集出すよつってこんなハイクオリティのものを出してもらえるんだもんね。

 

しかし、このサイズで、舐めるように見ても、ぜんぜんこのアップに耐える吉井の顔のうつくしさ、マジですごい。吉井和哉のカッコよさは勿論顔だけでなく、スタイルや、奇妙な動きや、獣みたいな目や、まあ生ける総合芸術みたいなところ全般あるけど(大きく出た)、それにしてもである。今回の写真集はこう、ライブの一瞬を切り取った、みたいなものより、写真として撮られる場を用意されたショットが多いので、なんていうか「雰囲気ハンサム」みたいな感じじゃ太刀打ちできません!みたいなシチュエーションがいっぱいあるわけです。それでこの完成度。このビジュアル。

 

知ってたけど マジで つくづく顔がいい

 

という気持ちに私がなったのもゆるしてもらいたい。知ってたけど、改めて知って感心している。

 

この写真集の発売アナウンスがあったときに、ワーすげえな!と思いましたし、すげえ欲しい〜けど引越しのとき大変〜(私は転勤族)、とか思いながら販売サイト見に行って、ワーマジでちょうでけえな〜!と言いながら必要事項を入力して、注文確定ボタンを押す前に「ちょっと待った――!!」と声がかかった(心の中で)。え?そんな?気軽に?流れ作業のごとく?買っちゃうわけ?これを?ゼロの数数えよ?うんうんそうだよねもうちょっと考えるべきだよねアブネーアブネーあやうくポチるとこだったわ…って一回は引き返したんです。でも引き返してしばらくしてから「いや引き返したけどさ、でこれ結局最終的にどうするの?買うか買わないかの2択で言ったらどっちなの?」ってまた自問シャウト自答が始まったんですけど始まるまでもなく、まあ、結局最後には買うんじゃん?じゃあ今買ってもいいんじゃん?そうじゃんそうじゃんハイお買い上げ〜っていう。チョロイ女だな。

 

こういうことがあると、いまだに吉井のくれる飴全部もらう!!みたいな部分が自分にあることを痛感しますし、いやもうその飢えから解放されたんじゃなかったんかーいと思えど、思えど、結局のところ私はいまだにこいつに入れあげているということを実感する次第です。

 

写真集にはミッチさんと吉井からの心づくしのサプライズがあり、しみじみ、しみじみと、ありがとうございます…と手を合わせました。これちゃんと額装したいな。わたしが定年退職したら(遠い未来の話をするヲタク)、自分の終の棲家には、この写真集と、いただいたサプライズと、3.10のパネルを飾って、あのひぼくらがしんじたものそれはまぼろしじゃなーいとか歌いながら吉井のいい顔を肴にお茶をすすりたいものです(下戸なもんで)。

 

寝そべりながら撮ったお写真だけ載せておこ。表紙だからだいじょぶかな?

Beautiful.

21:14 | comments(6) | -

Kazuya Yoshii 15th Anniversary Tour 2018 -Let's Go Oh! Honey-@東京国際フォーラムに行ってきたのよ

東京国際フォーラムに行ってきました!F&Pツアー以来のフォーラムですね。あのときだって2daysだったのに、今回1日だけってあんさん、そりゃ(キャパ的に)無茶でっせ感。行くことが出来て本当にありがたい。

 

1階の後ろの方で観ていたので、あんまり表情とか見えないかなと思ったけど、それはそれで楽しいというか、だんだんそれも気にならなくなるというか、むしろ見えてるんじゃね…?って心眼が開くというか、そういうファンなので心ゆくまで楽しめました。セットリストは福岡の初日とまったく同じで、大阪フェスティバルホールではアンコール1曲入れ替えあったみたいだし会員限定もセトリ違うのは知ってたけど、でも個人的にはこの日のセトリでよかったなーって感じです。というか福岡の時にHEARTSやり直したので、やり直さないHEARTSが聴けてうれしかった。声もぜんぜん大丈夫だったつーかむしろ絶好調でよく出てたなー。フォーラムの音響の良さもあるのかもしれないけどご本人もとても気持ちよさそうに歌ってらっさいました。

 

しかし、福岡の時も思ったんですけど、それこそソロ活動15周年で山あり谷ありだったかもしれないが、しかしここにきてこのツアーの吉井のビジュアル力がなんというか、今までとは違う威力があるよね!と声を大にして言いたい私だ。顔立ちが整ってるとか(整ってるけど)背が高いとか(高いけど)そういうことではなしに、髪伸ばしたり派手な衣装着たり文字通りビジュアルで殴りにきてる!って感じじゃないのにこの…ひたひたと押し寄せる「こいつ まじで おとこまえ」感…って私は何を言ってるんでしょうか。いやでもほんと終演後も友人たちに何度も「今更言うのもなんだけどさ…あいつほんとかっこいいよね!」みたいなことを繰り返してしまうのも許してほしい。

 

今回はZEPPベイサイドと新木場以外は会員限定というわけではないが、とはいえこの激戦ぶりからしてほぼほぼ会員の先行でチケットを入手した者の比率がどの会場でも高かろうと推察されるわけで、それもあるのかどうか、吉井もなんとなく「わかってもらえてる」という雰囲気、どこか気を許したような佇まいがあった気がする。私は吉井のそれこそ「タマ獲ったる」みたいなギラついたカッコよさを愛しているんだけど、なんかこの日の吉井はそういった心ゆるした空気が何とも言えず…かわいかった。そうなのかわいかったんです!よ!!

 

今回のツアーあんまりMCなくて、本編のラスト前だったりメンバー紹介の時ぐらいなんだけど、この日は「ちょっとぐらいいいよね…」とか言いながらわりと長くしゃべっていた。それで福岡の時も「今までいろいろ迷惑かけてごめんね」的な話はあったんだけど、「失敗しないとわからないし失敗してもわからなくて」とか「ひとに恵まれてここまでやってこれた」とかそういう話をしたあとに「本当にいろいろ迷惑をかけて、この場を借りてお詫びしたい」とか言い出すのでいやもう和ちゃんどうした!?ってなったし、笑ったし(どこの謝罪会見だよ)、なんなんでしょうねあのひと。面白すぎますね。

 

そのほかにも「吉井和哉のソロの音楽のスタイルって、自分が泥沼にはまったことを作品にしていくみたいなところがあったので、途中身が持たなくなる時もありました」とか、39108の時のことを「あのときすごかったね、『おまえらの穴ちゅー穴を』とかやってたね」と振り付きで振り返ってみたりだとか、あげく「バンドのボーカルの時のキャラがシャツはだけさせてこんな、こんな(身振り手振り)感じだったので、そういうのも出さなきゃって思ってみたりして、だから見てる人もワーッてはしゃいだかと思ったら急に暗くなったりして戸惑ったと思います…」って、いやもうかわいい以外に言葉がない。かわいいか!かわいいか!

 

極めつけはビルマニアのとき、いつも観客のシンガロング煽る場面のね、「生涯愛を捧げる誰かを見つけよう」って歌詞のところでさ、おれ、おれ、ってニコニコしながら自分を指さすっていうあのプレイ。この場にいる人に受け入れられてる自信があるからこそのあの愛嬌。やばいですね。もう永久保存したいもんねあの顔を。ほんとおまえ…そういうとこやぞ!?そういうとこが…好きなんやぞ!?

 

WEEKENDERのときにいつもの癖なのか「今年もおつかれさまー!」とか言い放ったのも笑いました。気が!早い!自分でも「まだ半分だった」っててへぺろしてたけども(ぺろは見えていないが私の心眼がそう言っている)。最初のMCのとき「梅雨に相応しいジメジメした曲がたくさんある!」って宣言したあと「ジメジメしようぜー!」「イエー!」てこれどんなコール&レスポンスなのよっていう。本編最後のときも、「吉井和哉のソロは大半が別れの曲ですが」とか切り出しててウケてたけど、そこで「とびきりの別れの曲を」つってBELIEVEをやったのよかった。

 

BELIEVEの「ひとは皆星になる そのわけはその時わかる」もそうだし、ビルマニアの「いい幻想見よう」とか、ラブピの「ハートのドクロは元気でいる」(右手を胸にあててぐっとにぎってくれるのがほんと、泣ける…)とか、ほんとに、ほんとーーーーに改めて聴いても素晴らしい歌詞を書く人だなっていうのも思いました。いやそれはいつも思ってるんだけどさ。でもこうしてライヴという場所で出会い直すことでまたその思いを強くする感じ。

 

勿論いろいろ思い出しておセンチの花が咲き乱れる瞬間もあったんだけど、それよりもなんというか、一点の曇りもなくたのしく、吉井さんのかっこよさを享受できた時間だったなーと思います。ナポリタンズのメンバーも皆最高でした。終演後友人たちと今までのサポメンの皆さん思い返しながら、ほんとにいろんなひとのおかげでここまできたなー!って感慨にふけりました。ドラムが佳史さんに固まってからは本当にがっちりバンドのグルーヴが出たよね。ジュリアンもひさびさで嬉しかったです。東京では「今日はちょっとザイアクカン…お昼に大きいネコを食べました」「ネコ!?」「あ、ニク、おおきいニク」ってどこのコントだよ!みたいなやりとり再びでしたね。あと吉井が次は「大迫ハンパないって」を言わそう…とか画策してて笑いました。そういえばWINNERがセトリに入ったのはW杯時期ってのは関係あるのかな!ないのかな!

 

福岡の時は本編もアンコールも、客電つききる前に吉井がハケようとしちゃって最後ちゃんと見送れなかったんだけど、そこもちゃんと修正してくれてて、どっちもばいばーいってお見送りできたし、っていうか最後は全員で肩組んでお辞儀してくれてました。うれしいですね。そういうとこ、ファンの空気をちゃんと読んでくれるひとだよなーとおもう。

 

去り際、マイクにむかってひとこと「ありがとう」って言ったのがねえ、またソロの吉井和哉らしいというか。バンドならお決まりのさんきゅーぐんないがくるとこだよね。そのさんきゅーぐんないを聴きたいなって身を捩るほど思っていた時間も過去にはあって、だからこそこうしてシンプルにありがとうと言って去っていく吉井ちゃんにありがとーって手を振れる時間があることがいかにだいじで、貴重なものなのかがわかる。

 

いろいろあったけど、いまはしあわせだ。

 

終演後、友人たちとめっちゃうまい串揚げ屋さんで串揚げホメたり吉井ホメたり、あのツアーのあれはなんだっけ?あのご飯食べたのいつのツアー?とか15年を懐かしくふり返ってぎゃははぎゃははと大笑いして、マジで絵に描いたような最高の時間でした。私のハートのドクロもまだまだ元気。またこんな時間が持てることを気長に楽しみにしています。吉井が冗談で「この年で二股かけるの大変」って言ってたけど、でもたぶん性分的にもね、二足の草鞋をうまいこと履いて手も抜かず気も抜かずみたいなこと、あんまり器用にするタイプにも思えないから、わりとこのツアーのためにがんばってシフトチェンジしてくれたんじゃないかなって妄想してるんだけど、でもこういう受け入れてもらえてるとおもえる場所があるのはきっと吉井さんにとってもうれしくありがたいことなんじゃないかな、そうだったらいいな、そういうことにしとこう、と思っております。ツアーやってくれてありがとう、15周年おめでとう、とっても楽しい時間でした!
 

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Kazuya Yoshii 15th Anniversary Tour 2018 -Let's Go Oh! Honey-@福岡サンパレスに行ってきたのよ

吉井和哉ソロ15周年記念プチツアー初日の福岡にお邪魔してきましたよ!福岡は遠征で何度も足を運んでいるのになにげにサンパレスお初だったわたし。お友達のおかげでとっても見やすいお席だった!ありがたい!ありがとう!以下、具体的な曲名がばんばん出てくるのでセトリバレ回避中の方はお気をつけて!

 

THE YELLOW MONKEYのツアーがとっぱちの5.11復活のカウントダウンに端を発してずっと定刻開演だったので、はてさて吉井ちゃんソロはどうなんでしょうね、と開演前にお友達と話していたのだが、いやー、だって、モンキーで定刻開演しはじめてようやく「時間を守るのって大事だね!」とか言い出したあいつだよ、むりでしょ、などと決め打ちしていた私たち。会場はまだ客電が消えないうちから歓声と拍手、観客も席を立って盛り上がっていて、しかしとはいえまあ押すでしょどうせ、とのんびり構えていたらあーた、ほぼ定時に客電が落ちてまさかの定刻スタートっていう。ごめん吉井ちゃん!どうせ押すとか言っててごめん!

 

派手にぶち上げる感じでくるのかな、しっとり行くのかな、衣装どんなかな、といろいろ想像はしていたんだけど、オープニングのどちゃんこカッコイイSEからまさかシュレッダーで始まるとは意外の介でした。いきなり第一声の吉井の声が裏返ったので一瞬ヒヤリとしたし、前半は結構声がざらついて聴こえるなと思うところもあって、なんだかあのCDJのいやな事件を思い出してしまって、えーん大丈夫かな!と心配したりもしたけれどまあ勿論あんなことにはならなかった。吉井は上下ともに黒一色で、シャツについているゴールドの細いチェーンがアクセントになっていて、すごくシックだった。髪も短いし、色もほとんど染めていないのでは?という感じで、それでも地味、というふうにはならないのがこの人のすごいところだ。

 

2曲目にDo The Flippingがきて、うおっと懐かしい、懐かしいし割とコアなところ持ってくるんだなーと意外に感じました。シュレッダーもそうだったけど、照明がね、ほんと吉井にピンスポ当てるみたいな空気が全然なくて、ストロボフラッシュ炸裂とか、そうそうこういう雰囲気だったねソロのライヴ…と思い出したりしました。3曲めのWEEKENDERは選曲としては意外ではないけど出順としてはもっと後半かと思ってました!っていう。しかしいつ何時でもブチ上がる曲だし、福岡のファンは(開演前の盛り上がりもふくめ)ほんとうに乗せ上手なので、やっぱり初日に相応しい土地だなーと。

 

15周年のプチツアーです、なんか今回チケットとるのがすごく大変だったみたいで、ここにいる人もたいへんな思いをして取ってくれたんじゃないかとおもう、ほんとうにありがとうございます、ってこのMCここだったかな、もっと後半だったかな。いずれにしてもすごく真摯にありがとうと言ってくれていました。いろいろあった15年なので、聴いているみんなもそれを思い出したりするんじゃないかと思います、じめーっとした曲ばっかりだけど!梅雨だけに!じめーっとしてるけど!と笑いながら言って、その中でも明るいふうの曲を…と言ってなんだろ?と思ったらCALIFORNIAN RIDERだった。

 

これもまためちゃくちゃ久しぶりに聴く気がするし、さっきの吉井のMCではないけど、本当にこの日はことあるごとに楽曲と共に過去のいくつかの場面や、そのときの自分の心情を思い出すことになった。CALIFORNIAN RIDERは前やった時にも「ぼくにもさわやかな曲がある!」とえばっていたので吉井さんの中でそういうイメージなんだなと思うと面白い。歌詞の出だしを「小さいマスオくん背番号匙投げて父ちゃんに殴られトランペットのせいだ」って空耳で覚えてしまっているんだけど吉井の歌詞も相当にグダっていたので正解が行方不明。続いてヘヴンリー。これも結構攻めたセトリですよね。

 

絶対やるだろうと思っていたCALL ME、これは本当にいちばん最初のツアーを思い出す。この日に限らず、CALL MEはいつ聴いても、どこかにあの最初のツアーでの、マイクスタンドにしがみつくように歌っていた吉井和哉の姿を思い出す楽曲だ。ソロのライヴでいちばん演奏された楽曲なのではないか?そういう意味でもソロのキャリアにずっと寄り添ってくれた曲だったと思う。

 

母いすゞは吉井和哉のある意味真骨頂のような曲だと個人的に思っているんだけど、この日の母いすゞはまたひときわ凄かった。ボサノバ調のアレンジになっていて、淡々とした歌いっぷりなのに、歌詞で歌われる風情も相俟ってものすごくシアトリカルな空間がうまれていた。間奏で吉井がただ身体を揺らしているだけなのに、ほんとうにこの人の肉体には物語性が染みついているんだなと思い知らされる、大袈裟に言えば一本の短編演劇を見た後のような空気があった。父ジャンとは、の歌詞を2回目は「父親とは」に変えて歌っていて、過去にライヴではそうやって歌っていたことを改めて思い出したりした。

 

HATEはめちゃくちゃ好きなのでやってくれて嬉しかったけど、このあとのクランベリーも含めて、これはマジでどうやらゴリゴリ15年付き合ってきました前提のセットリストだな!と思いました。いやクランベリー一瞬「あれ、これなんだっけ!?知ってるけど(歌えるけど)タイトル出てこない!」てなりましたお恥ずかしい。まあ途中でオー、クランベーリーってやるとこで思い出したけどね(それは思い出したとは言わない)。今回吉井がエレキを持つ楽曲が極端に少ないので、クランベリーの終盤は貴重、貴重。あのがなるように歌うとこ大好き。そこからの点描のイントロで、文字通り客席がわっと沸き立ったし私もヤッターーって思いました。なんで点描てあんなぶち上がるんでしょうね。タンバリン?タンバリンだから?あとこのときでしたっけ、指でクイクイッとこちらを煽って行くぜ福岡ー!つったの。いやこれでぶち上がらないやついないでしょ!

 

とはいえこんなにぶち上がる楽曲なのになんだけど、あろうことかこの点描のしくみで相当に涙ぐんでしまった私。STARLIGHTのツアーの時の自分の状況とか、神戸に見に行った時のこととか思い出して、それであの日も本当に点描でしぬほどぶち上がって、そうして結局のところ私は吉井ちゃんにこうやって一生返せない借金を重ねていくのだわ、と興奮の坩堝のなかで思ったこととか、そういうあれこれを踊りくるいながら思い出してしまったのだった。それにしてもタンバリンを投げるときに袖のスタッフとアイコンタクトしすぎで笑いました。もう投げる投げるって顔が言ってた。そして本当に腰をくねらせて客を煽る吉井は最の高。

 

LOVE & PEACEもやってくれて嬉しかった。つい最近改めて聞き直したりしていて、そしてほんっとうにいい歌詞を書くな!としみじみしていた楽曲だった。ハートのドクロは元気でいる、のときに吉井が右手で心臓の上をぎゅっと握ったのに文字通りハートを鷲掴みにされてしまった。ほんと、なんていい歌詞なんだ。年を重ね時代が変わってもハートのドクロは元気でいる…。そしてやっぱり、この曲とFLOWERは2011年の吉井和哉を思い出す楽曲だし、このひとにとても助けられたし、そういうひとがたくさんいたと思うし、そういう時代を一緒に過ごせたことを思い出す時間だった。

 

血潮はジュリアンのイントロからだったんだけど、ここあれだね、前の曲終わりでもうちょっと間を空けて入ったほうがいい感じがしたな!なんかジュリアンのイントロ聴いているときちょっとどっちつかずの空気になってた気がする。吉井のライヴはバンドでもソロでも曲間というか、曲のつなぎ目の間にすごく神経が行き届いていて、それによって興奮のブースターにどんどん火がつくみたいな感じがあるんだけど、この日はそこまで機能してない感じもあった。まあ初日だからね!血潮のあの吉井の独特の手拍子、ほんとずっと見ていられる、飽きない、とか思いながら見てたな〜(参加してください)。ONE DAYはね、ほんと吉井お気に入りなんだなって思う(笑)この曲の「降りた電車に誰が乗ってたかなんて」ってとこ、いつも聞くたびにバンドのことを思い出していたんだけど、そういう感傷から自由になって聴けるのはまた新しい体験でよかった。Starlightの48回目の反逆だ、を52回目の反逆だ、って歌った後で「まだ51だった!」つったのガチで笑いました。そしてあんときまだ48だったんだなっていう!当たり前だけど!

 

最初のMCのあとはまったくMCをせずにがんがん曲をやっていて(途中オフマイクでありがとー!とかは言っていた)、StarlightのあとにMC…だったかな。なんか、いつももうちょっと余裕あるふうなのに、この時妙にエレカシの宮本せんせいぽさがあるっつーか、あの、あれ、とか大きな手ぶりで話してたりしてたな〜。知ってるひともいるかもだけど、ぼくは中学卒業して東京に出てきて、いい仲間と出会って運よくう…う…(大きい手ぶりをして「売れた」と言わない、なんの抵抗なのか)こうなって、でも一人になってみたら本当にただの、頭の悪い、そそっかしい男で…ほんとうにいろいろ間違えたり、不器用で、いろいろかなしませたりしてほんとうに…ごめんなさい、って、どうしたこの突然の謝罪ってなったんだけど、でもこの時の客席の空気がまあすごく明るくて、なんかそういうシリアスめな言葉も笑い飛ばしちゃう空気があったのがよかった(実際ちょうウケてた。このMCで笑いが起きるところが吉井和哉の素晴らしさ)。

 

本編最後はBELIEVEで、これを本編最後に持ってくるのがちょっと意外でもあり、でも個人的にこの日、いちばん聴きたいと思っていた楽曲なので真から嬉しかったです。ただねー!いやこれご本人も痛恨だとおもうけど、最後、どうにもならないとは思わずに今を駆け抜けたい、が出てこなくて「叫び続けてたい」つっちゃってた。うおううおう。あの歌詞が大好きなだけに惜しい。次回期待しています。

 

今回のライヴはアンコール、っていうより第2部感ありましたね、楽曲も多いし。BEAUTIFULでしっとり始まったあと、ルビーが続いたのでこれまた意外すぎてのけぞりました。めっちゃ久しぶりじゃない?VSのとき、吉井がシャツの袖のボタン外しながら下手(私たちのいる方)にぐいぐい近づいてきたのできゃーーーーシャツにおけるもっとも美味しい瞬間といって過言でないやつをーーーありがとうございますーーーってなった。そしてこれも絶対やるだろうと思っていたビルマニア!あの途中の客に歌を託すところでマイクスタンドこちらに向けてくれる恒例のやつ、吉井がそのあとマイクをスタンドから外してスタンドを放り投げたのが超絶かっこよかった…あいつのスタンドプレイまじ外さない…!

 

WINNERはあのキックの効いたアレンジのほうで、こっちがやっぱり断然好きだなーと思いました。このあとにメンバー紹介だったっけな。ひとりひとり、ナポリタンズのメンバーについていつからのお付き合いか!を含めてカンペガン見しながらご紹介。佳史さんが「すごい古株のようでいちばん日が浅い」とか言ってましたけど、いや佳史さんに収まるまでのドラマー遍歴…紆余曲折したもんな!ってなりますよね。一番変遷が激しくて(それだけドラムに求めるものが大きいとも言える)、でも佳史さんになってから本当に不動なので、この出会いの大きさな〜としみじみ思うます。鶴ちゃんと淳悟くんは同じ39108のツアーからで、というかもうドラム以外はほんとにここで固まった印象だ。ジュリアンの紹介の時、最初に転倒したことを「ハズカシイ…」と言っていたジュリアン。始まる前に大きなチョコレートを食べたことを「ザイカクアン!」と言い放ち、吉井「罪悪感て言いたいみたいです」冷静か!しかもそのあと吉井が「ザイアクカンっていうんだよ」つって指導するも、途中で「ニホンゴヨクワカラナイ」と突き放すやり取りが完全コントでめちゃくちゃ面白かった。バーニーさんがいちばん長いお付き合いなのは言わずもがな。吉井の折々のMCもそうだったし、このメンバー紹介のときもだけど、客席から彼らに送られる拍手が長く長く続くことがけっこうあって、それだけ待っていたファンの存在を感じたし、ステージにいるみんなも嬉しそうで、良い時間だった。

 

ソロもずっとやりたかったんだけど、と口ごもり、やおら「この年でねえ、二股かけるの大変なのよ!」とか言い出したので本当に爆笑したんだけど、いやあーた、かける股があるだけいいじゃないの、かけさせてもらえるうちが花なのよと言いたい私だ。やることをやったらまたソロの新しい曲もつくりたい、でもね、気長に!気長に待って!そんな早いペースで動かないから!って、正直でとってもいいと思います。

 

客席に大きくありがとう、と言ってはじめたHEARTSでまさかのミスがありやり直すっていう、おいー!吉井がバーニーさんのせいにしてたのでいや責任転嫁!(吉井の歌詞がめちゃぐだっていたので)と思ったけどバーニーさんも頭抱えてたからほんとにバーニーさんだったのか!?ONE DAYもそうだし、このHEARTSの「追いつけないほど遠くへいったけど」のところも、いつもバンドを思い出しながら聴いていたな〜という感傷があったし、そういうものを抜きにして、いろんな楽曲とまた向き合える機会があるっていうのはいいものですね。この前のMCがいかにもラストっぽかったので、あれっ新曲やらないのかなまさか?と思ったけど、そんなことなかった。最後はIsland、新曲でした。

 

最初にも書いたけど、この日いくつかの曲で吉井の声がひっかかるようなところがあって、最初は単純に久しぶりのライヴだからかな、とか調子が戻ってないのかな、とか思ってたんだけど、この新曲を聞いたときにあれっと思った。おそらく、この日のどの楽曲よりも声が良く出ていて、しかも文字通りスイートスポットに当たっているようなまっすぐ気持ちのいい伸びのある声だったのだ。なので、単に久しぶりとかそういうことではなく、この新曲こそが今、吉井が歌っててもっとも気持ちのいい音で構成されているからなんじゃないか、つまるところ、過去の楽曲を作った時とそういった声の出し方、声帯、そういうものも変化してるからなんじゃないかと思った。ある意味もっとも、15年という歳月を感じた瞬間だった。そうして、気長に待てと言われた端からなんだけど、またこの新しい音と声にアジャストした吉井和哉の楽曲を聴いてみたいものだと思った。

 

ジュリアンが2曲目で転んでしまったり、鶴ちゃんのイヤモニの装置(?)が途中落っこちてしまったり、まあいろいろと「初日らしい初日」だったなと思います。そうそう、本編最後もアンコール最後も、照明が点ききらぬうちに吉井が袖に捌けてしまって、拍手をじゅうぶんにおくることができなくて残念だったので、次回はそこはもうちょっとたっぷりとお願いしたい。最後までゆっくり見送らせてくれよん。

 

最初のMCで吉井が言っていたように、いろんな楽曲にその時の自分と再び会うような感覚があり、こうした周年記念ならではの感慨がたくさんあったライヴだった。ソロとしては久しぶりでも、ステージ自体が久しぶりなわけではないので、吉井のパフォーマンスもどんどん波に乗っていたし、盛り上げ上手乗せ上手の福岡のオーディエンスは相変わらず最高だったし、楽しくすばらしい初日になったんじゃないかと思います。しかし、TALIをやらなかったのは意外だったな!ファナカンも出なかった(タイトルにHONEYがついてるのに)。こんなふうに終わった後、あれもこれも聞きたかったとなるのも、それだけライヴで沢山の武器をこの15年で鍛えてきたってことなんだろう。

 

とはいえこうしてひとりでステージに立つ吉井和哉、をバンドの再結成を経た今改めて体験すると、同じ人物なのに、見ているわたしの心情も、ステージにいる吉井の佇まいも、ぜんぜん、ちがうよなあ、ということを改めて思いました。こんなにシンプルな恰好をして、ぜんぜんゴージャスでもデコラティブでもなくても、やっぱりこいつめちゃくちゃカッコいいな!とか、しぬほど顔がいいな!とかそんなことも何回も思ったし、でもってこんなにソロの時私は吉井を凝視していたのか…ということに気が付けたのも新鮮でした。

 

15年をおもうとき、どうしてこの、集団に思い入れはするが個人にいれあげることが苦手なわたしが、この人だけはこんなにも飽きずについてこれたんだろう、ということを考えてしまうのだけれど、奇しくも途中で吉井自らが口にしたように、どこか不器用なところがあるのが、それがありつつもこうしてステージに立ち続けているのがこの人のソロワークスの魅力のひとつだったと思う。とはいえ、だ。しかし結局のところ、私はなんにもわからないままなんだろうなということも思った。吉井をひたすら見て、想像して、ときには妄想をたくましくしていたりするが、それは全く本質には程遠く、わかりあっているのですらない。わかりあっているのですらないのに、こんなにも好きでいられることが、ほんとうにすごい。

 

こんなにじっと見ているからかもしれないけど、なんというか吉井和哉という存在は私に言葉を連れてくるんだなあ、と思います。だからこんなに長々と何かを書いてしまうんだろう。そういう存在と15年付き合ってこられたことは私の人生の大きな幸運のひとつでした。15周年おめでとう。これからもどうぞよろしく。

 

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吉井和哉の1228【後編】

いざ鎌倉!ではなく、いざ後編!よろしくおねがいします!

 

2011年【Flowers & Powerlight Tour 2011 〜born-again〜】
タイトル通り、2011年を通して行われたFlowers & Powerlight ツアーのファイナルとして開催された。この年は4月から7月までのツアーに加え、東日本大震災の影響で中止となってしまった東日本を中心に回るborn againのツアーが12月に行われており、かつフルアルバム1枚とミニアルバム1枚をリリースするという、ソロのキャリアにおいてももっとも活動的な1年だったのではないかと思う。
人前に出て人目にさらされればさらされるほど輝く吉井あるあるを証明するかのごとく、鬼のようにビジュアルが仕上がっている。髪の色も長さも完ぺき、かつ明るいブルーのてろんてろんのシャツを着てインナーなし、ストールなしでステージに立っているという…夢か!夢なのか!そんなことが夢に思えた時代もあったんでございます(おばあの感想)。楽曲もツアーを重ねて磨きに磨き抜かれており、全曲高め安定で言うことなしの完成度である。FINE FINE FINEから母いすゞへの流れなど、こんな振り幅でそれがどっちもこれ以上ないほどずっぱまっているのだからすごい。褒めますね!ええ褒めますよ。個人的に今回のBOXに収録されているもののなかでももっとも人さまに安心しておすすめできる1枚である。
バンドメンバーはドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、キーボード鶴谷崇、ギターにバーニーのお馴染みの面々に加え、NCISからギターで生方真一が参加してくれたのが非常に新鮮だった。2011年の夏フェスからサポートに加わってくれていたが、今までのギタリストとはまた違うぐいぐいくるギタープレイで楽しませてくれている。
2011年はダチョウ倶楽部とのコラボで「マサユメ」というデジタルシングルをリリースしており、この日はダチョウ倶楽部も武道館に登場して「マサユメ」を一緒に歌ったのだが、上島竜兵さんの声がガラッガラなのがめちゃくちゃおもしろい。吉井はとにかく楽しそうで上島さんへのくるりんぱのフリまでやっている。あとふつうにかっこいい楽曲に仕上がっているのがすごいですね!
土の中にいても、花は花です。ライヴの最後に吉井和哉はこう言っている。この年のツアーはLOVE & PEACEとFLOWERが本編とアンコールの最後に演奏されてきたが、2011年というこの年に、おそらく誰もが自分の足元を見つめ直すことになっただろうし、今自分が出来ること、を大なり小なり考えることとなったのではないかと思うが、この2曲はある意味吉井の決意表明のような役割を果たしたといえるのかもしれない。この1年のかれは本当にタフで、そのタフさに助けられたひとがたくさんいたこととおもう。ソロのキャリアハイと言っても過言ではない、すばらしいライヴだった。

 

2012年【YOSHII BEANS】
2012年は直前まで.HEARTS TOURをやっていたが、12月22日の大阪城ホールでツアーファイナル、で武道館はというとなんとFC会員限定での武道館という、なんつー豪儀な!FC会員限定というだけあって恒例の生中継も行われなかった。映像もFC限定で発売されたっきりである。
直前まで行われていた.HEARTSのツアーとセットリストをがらりと変える、と宣言していて、なにが1曲目なのかなーなどとのんきに想像していたわけだが、まさかの白シャツサングラスでROMANTIST TASTEをぶちかますという最終兵器に口からエクトプラズムが出たのも今となっては良い思い出だ。武道館でオープニングにROMANTIST…なにしてくれとんじゃ!ありがとう!と言うしかない。しかも、この白いシャツの同型の黒をアンコールで着てくるという、なんなんだおまえは!できる子か!(できる子なんですよ!)
なぜBEANSなのかというと、正直よくわからないが、なぜか吉井は会員限定のライヴに食べ物の名前をつけたがるのであった。SOUP、温野菜、ぜんざい、おでん…何の統一性もないが、ともかくその流れでのBEANSなのであろう。セットリストもソロの新旧とりまぜた構成になっているが、なかでも久しぶりに披露されたFALLIN' FALLIN'は印象的であった。途中の「名前なんてないぜ ないぜ吉井ロビンソン」と歌った後、遠くをみて「元気かい?」と声をかけたのがなんとも言えずいい光景であったし、終わった後に吉井が、あれだね、フォリフォリは意外と盛り上がるんだね、とまじめな顔をして言っていたのもおかしかった。
サポートメンバーは前年に引き続き、ドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、ギターにバーニーと生方真一、キーボードに鶴谷崇という布陣である。
会員限定ということでいつもよりも大幅にリラックスしたふわふわの吉井和哉が拝めるので(どれだけふわふわかというとアンコールいっぱつめのバッカで盛大に音を外してやり直すほどふわっふわ)、かわいい吉井ちゃんがお好きな向きにはおすすめと言えるかもしれない。
そしてダブルアンコールではここで初披露となった「血潮」が披露されているのだが、スペシャルゲストとして沖仁さんが呼びこまれ、文字通りフラメンコギターの第一人者との共演に吉井がどしゃめしゃに緊張していたのが印象深い。この曲では鶴ちゃんもギターを弾いており、なんと吉井も含めてギターが5人!なかなかない光景である。吉井も言っていたが、1曲めがいちばん古い曲、最後がいちばん新しい曲という構成も限定ライヴらしくてよかった。
来年の同日が武道館開催ではないことはすでに告知されており、その武道館としばしのわかれ、という意味もあったのか、客席をバックに写真をとるとき、国旗を見上げてしっかりと敬礼をしてかれは去っていったのだった。

 

2013年【20th Special YOSHII KAZUYA SUPER LIVE】
10年間で唯一の非武道館開催である。場所は福岡マリンメッセ。やるからにはぜったいぱっつんぱっつんに客を入れたる!という前向きの意思表示に余念がないのが吉井和哉だし、1年前から宣伝にも準備にもおこたりなく、おまけにこのライヴのあとは後夜祭と称してZEPPかどこか(自分が興味ないとこんな記憶力しかない)でなんかイベントらしきものも開催されるというサービスここに極まれり状態であった。
2013年12月にはもうひとつさいたまスーパーアリーナで「10th Anniversary YOSHII LOVINSON SUPER LIVE」も行われて、こちらはタイトル通り吉井ソロ初期の1st2ndからの楽曲てんこもり、かつサポートメンバーにジョシュやジュリアンが来たりと文字通りロビンソン集大成であった。対してこの福岡でのSUPER LIVEについては吉井がとにかくもう、すげえのをやる、あれもこれもやる、と豪語しており、いったいなにがー!と期待半分こわさ半分で迎えたわけだが、その言に違わず、バンド時代の楽曲がROMANTIST、楽園、球根、花吹雪…と出るわ出るわ、最終的にはWELCOME TO MY DOGHOUSEとSUCK OF LIFEまで飛び出したのである。SUCKについては以前HEEFESTでいちどやったことがあったが、WELCOMEが出ますか…としばし茫然としたものであった。ちなみにSUCKの絡みではその時グッズで発売していたうまい棒をもってバーニーと絡んでいた。何を言ってるかわからねーと思うが(以下略)しかし、短期間でまったく違う2つのライヴ、楽曲も総入れ替えに近く、延べ50曲近い楽曲で楽しませてくれたところはさすがというほかない。
生中継ではなかったが、後日WOWOWで放送され、FC限定でDVDがリリースされている。吉井は珍しく黒のかっちりしたジャケットに細身のネクタイというスタイルで登場し、これもまた良い具合にビジュアルが仕上がっていてすばらしい。サポートメンバーは昨年、一昨年に引き続きドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、キーボード鶴谷崇、ギターにバーニー&生方真一という鉄壁の布陣。これだけの長きにわたって一緒にやっていると、やはりいろんなところで化学反応が起きてくるもので、このメンバー全体がひとつの生き物みたいな存在感を感じることができたライヴでもあった。個人的にはリリース時にはそれほどピンときていなかったWINNERはドラムのキックのよく効いたこのアレンジで一気にお気に入りに浮上したようなところがある。このメンバーによって磨かれてきた楽曲なんだと思うし、ひとによってそういう楽曲がたくさんあるんだろうなと思う。
ストリングスが入ったり沖仁さんがふたたび来てくれたり(福岡まで!ありがとうございます)大勢の人に吉井和哉のシンガーとしての誕生日を祝ってもらえて、ファンとしてもうれしくたのしい1日だった。自分としては、とうとう悲しきASIAN BOYのフタが開かれてしまうのではないかという予感がはずれ、安心したような、さびしいような、でもやっぱり安心したような気持ちになったことを思い出すライヴでもある。

 

2014年【YOSHII KAZUYA SUPER LIVE 2014〜此コガ原点!!〜】
吉井和哉2年ぶりの武道館は11月にリリースしたカバーアルバムを大フューチャーしたライブとなった。なんとセットリストの半数がカバー曲、かつストリングスが入ったりホーンが入ったり少年少女合唱団がやってきたりと総勢60人にも及ぶという大所帯ライヴである。
このカバー曲てんこもりの武道館だったり相前後したカバーアルバムの連続リリースがファンにとって諸手を挙げての大歓迎、という雰囲気と程遠かったことを意識してか、自ら「不評だった」といってしまう吉井和哉であるが、でもね吉井ちゃん!考えてもみてほしい!オリジナルよりカバーの方が評判よくてもうどんどんカバーだけやってればいいヨ!みたいな反応だったらYOUもっとヘソ曲げちゃうでしょ!?
この年はほとんどライヴが行われなかった(12月にYOSHII APPETIZERと称して広島、仙台、川崎でライヴが行われたのみ)こともあり、私にとってもまるっと1年ぶりの吉井和哉であったし、そういうファンも多かったのではないかと思うが、だからこそこの日のライヴでカバー曲の間に差し挟まれるオリジナル曲への飢えがすごかった。この「待たれている」感たるや。
そういえばアンコールで「アバンギャルドで行こうよ」をやっているのだが、恒例のおそそを笠置シヅ子先生に敬意を表してと東京ブギウギとしてちゃんと歌おうとしたのに、もうおそその歌詞しか出てこないっぷりに爆笑した。そしてもはや年末恒例という気もするが、ライヴの最後には新曲が2曲披露されている。クリアとボンボヤージ。旅立ちを歌っていてもこれだけの振り幅があるのがさすが吉井和哉である。
コロムビアに復帰したあとのライヴということもあり、1996年、あのメカラウロコのときの、コロムビアを離れたときのことをふり返っていたのが印象深い。あの時最後に歌ったのは楽園だった、これから楽園を目指すんだという気持ちでいたけど、でも振り返ってみれば、あの時立っていた場所が楽園だったのかなと思います、と。
それにしても、こうして振り返ってみると面白いぐらい2013年からこっちなんにでもSUPERつけたがっていて、お、おまえ…そういうとこだぞ!?と思いを新たにする次第である。

 

2015年【Kazuya Yoshii Beginning & The End】
2015年はSTARLIGHTツアーだけでなくさまざまなフェスにも顔を出していたが、この武道館公演の前にはさらに Beginning & The Endツアーの一環としてZEPP NAMBA、ZEPP FUKUOKA、ZEPP NAGOYAでのライヴが行われている。ね、皆さん、だんだん読めてきたでしょう、奴の大舞台に向けての行動パターンというやつが…。
タイトルからして不穏ともとられかねない空気があり、またセットリストをファンによる楽曲投票の上位曲を中心にやる!というような趣向が打ち出されていて、投票の途中経過は発表されていたが、最終的な全体結果は把握していない。どこかで発表されているのならばこっそり教えて欲しい。
この趣向からして当然なのだが、すべてが吉井和哉ソロの楽曲で、THE YELLOW MONKEYの曲を演奏しない2回目の「吉井武道館」となった。しかし、今セットリストを見ても並びも並んだりというソロの代表曲がこれでもかと連なる姿はいっそ壮観である。そして、もっとも票数を集めた(途中経過でも1位であった)MY FOOLISH HEARTがラストに演奏されるという構成は、こういった特別企画の元でなければ実現しなかったであろうと思われ、そういう意味でも新鮮さが際立つライヴとなった。MY FOOLISH HEARTの人気ぶりにはかつて吉井も「あんな心折れた男の歌を?」と訝しんでいたことがあるが、しかしだからこそ、これだけの時間が経っても皆に支持されているのだとおもう。奇しくも、投票結果で2位だったという「血潮」のどちらにも「怯えるな」「さよならいつも怯えていた私」と共通する単語が使われているのだった。
途中のMCで吉井が、来年の12月28日は何曜日?火曜日?水曜日?どっちにしても平日だよね?何曜日でもいいから来てねーとかわいらしく私たちを誘って、皆ニコニコと行く行く〜!と手を振り答えていたわけだけれども、この約10日後に我々は阿鼻叫喚のずんどこに叩き落され、たとえ12月28日が何曜日であっても血で血を洗う抗争が繰り広げられるであろうことを予感し打ち震えることになるのである。
しかし、今となってみれば、この先に起こることをわかっていた吉井和哉がどういう心境でこの武道館に立っていたのか気になるところだ。ソロの楽曲への、しばしお別れ、というような気持ちもあったのか、なかったのか…ともあれ、バンドの再結成を経て、新しいツアーで15周年の吉井和哉を拝めるのが、掛け値なしに楽しみである。

 

 

こうしてまとめて振り返ってみると、いやまとめなくてもそう思っていたが、ほんとうに定点観測というか、お決まりの、とか、お馴染みの、みたいなことをやらないし、できないし、したくないし、似合わないひとなんだな、吉井和哉は、と改めておもう。吉井武道館と名付けながら、後半はぜんぜんそのネーミングですらない。いっそすがすがしい。でもまさにその、転がる石のように回り続けるひとだからこそ、私はこのひとに飽きもせずついていくことになったんだなあ、とも思う。

 

逆にいえば、そんな吉井和哉が、この12月28日という日付だけは頑として守り通したこと、そのことがどれほど破格のことなのかということを考えないではいられない。2006年からついに一度も、彼はその日付を放り出すことをしなかった。それが自分のためなのか、ファンのためなのかはわからない。かつて吉井武道館のMCで語ったように、自分だけでもこの場所と日付を守っていけたら、というような使命感めいたものがあったのかもしれない。しかし何を考えていたにせよ、大事なのは、一度も放り出すことなくこの日付を守り抜き、私たちとの約束をくれ続けていたということだ。ツアーを盛んに回る年もあれば、まったくご無沙汰になる年もあったが、それでも12月28日にはこの人に会えるだろう、という約束。それがどれほどありがたいことだったか。


約束と想いのつまった特別な日付、特別な場所で行われたライブだからこそ、過去に訪れたことのあるひと、毎年欠かさず訪れていたひと、今まで訪れたことのないひと、どんなひとにも、それぞれの感慨を呼び起こす10本のライヴなんじゃないかとおもう。ぜひお気に入りのライヴを見つけ、そしてまた猫の目のように変わる吉井和哉の世界を深く堪能してもらいたい。

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吉井和哉の1228【前編】

吉井和哉さんソロデビュー15周年おめ!ということで2006年から2015年までの吉井武道館全集がブルーレイで発売されることになりました〜!やんややんや。年末恒例武道館はフジテレビNEXTとかで中継されることも多く、なんだかんだ映像が手元に残っている割に単体ライヴとして開催されたりツアーの一環だったりして正式なメディア化されたりされなかったりというアレ(ドレ)でもありました。そんなこんなをまとめてどーん!とお出ししまっすってなわけです。みんなもう予約したかな?わしはこれからじゃよ!(さっさとやれよ!)

 

こんな総まくりBOX発売に何を見ても何かを言いたがる私がこのままスルーしていいのだろうか!否!え?スルーしていい?いやまあまあそう言わず。せっかくこの10年に及ぶ1228に立ち会ってきたわけですし、10枚組ブルーレイとか言われても…!と慄いているかもしれないあなたをさらに慄かせる、じゃなかった興味を持ってもらうべくそれぞれの1228をふり返りたいとそう思っているのでごじゃいます。その場にいたひともいなかったひとも楽しんでいただけたら幸いでごじゃいます。ではいってみよっ!

 

2006年【TOUR 2006 THANK YOU YOSHII KAZUYA】 
タイトルのとおり、2006年11月からスタートしたTHANK YOU YOSHII KAZUYAツアーのファイナルとして12/27、12/28の両日開催…というのが当初の予定であったが、ツアー中盤の静岡、松山、高松が吉井の体調不良で振替となり、ツアーファイナルは翌年に持ち越されることとなった。とはいえ、バンド解散後吉井和哉がはじめて「12月28日に武道館に立った」日でもあり、ひとつの記念碑であることは間違いない。
オープニングに当時親交を深めていたKREVA作のSEが本人映像で流れるという派手な幕開け、真っ赤なジャケット、フリルシャツ、明るい髪の色など、なにしろその少し前まで「もうシャツは着ない」「もう髪は染めない」等々言い募っていたこともあり、はぁああ!よしいちゃんが!あかるくなって…!という感慨にふけったファンも多いとか少なくないとか。サポートメンバーはギターにエマとバーニー、ドラムに当時若干21歳の鈴木敬、ベースに三浦淳悟、キーボード鶴谷崇という布陣である。
終盤、バラ色の日々の前に吉井が言った「きめた!12月28日は毎年おれがここでやる。吉井武道館にする、ここを!」という言葉によって、その後10年にわたって続く「吉井武道館」がこの瞬間に誕生することとなった。
ツアーファイナルとして予定されていたからということもあるのだろうが、28日はダブルアンコールがあり、吉井和哉はそこで一人弾き語りで、解散後はじめてJAMを歌っている。今聞いてもたどたどしく、ほほえましい、とさえ言いたくなるような心もとなさがあるが、その心もとなさは吉井和哉がこのとき置かれていた状況そのものだったのかもしれないし、もっと言えばここからでなければはじめられなかったんだろうとも思う。ツアータイトルのTHANK YOUはこのJAMのときに吉井が叫んだように、これを最後に離れるBOWINMAN MUSICへの餞のタイトルでもあった。

 

2007年【吉井武道館2007】
前年の吉井のステージの宣言通り、「吉井武道館」として銘打たれた2回目の12月28日。2007年も12/27と両日開催であった。
この年の吉井武道館は単体開催ではあるのだが、秋からスタートしたGENIUS INDIAN TOUR、そして年明けから予定されていたDoragon Head Miracle TOURとあわせ、3部作として整理されている。
この頃はこうした単体のスペシャルライヴ、しかも2日連続ということもあって試行錯誤していたのか、それぞれ別の前説があったりした。27日はダイノジで、28日はなんか…牧師みたいな人(聞いてない)。バンドメンバーはドラム城戸紘志、ベース三浦淳悟、ギターにバーニーとジュリアン・コリエル、キーボード鶴谷崇。
何といってもこの年は…といっても、28日ではなくて27日の出来事なので今回のBOXには収録されないのだが(振り返る意味ない)、スペシャルゲストとしてスピッツの草野マサムネが登場し、吉井と「大都会」を歌うという大事件があった。これはその年の秋、スピッツの20周年ライヴに吉井がゲストで登場し1曲歌ったということがあって、その返礼みたいな意味合いもあったのではないかと思う。吉井がステージで語ったところによれば「デビュー15周年なんで何かやっていただくわけにいきませんでしょうか」マサムネ「スピッツは年末年始働かない主義なんで」吉井「そこをなんとか」ということで実現したとのこと。ちなみに28日も「大都会」は披露され、バーニーが見事なハイトーンボイスを響かせている。
この日の中盤のMCで吉井はこんなことを言っている。
「ほんとうに思い出の場所で、この28日はほかのひとに渡さずにせめて俺だけでもここでやり続けられたら…でもまあ、それだって、ずっとやっていればこの28日もいろんな使い方が出来ると思うし。人生何があるかわかんないからね」
この年は吉井和哉のデビュー15周年という位置づけだったこともあり、そのことについても、当然おれだけじゃなくて、THE YELLOW MONKEYのメンバーも15周年です、おめでとう!と彼は口にし、バラ色の日々のシンガロングを煽るときには、THE YELLOW MONKEYも一緒に!と高らかに声をかけ、私を涙の海に沈めた。

 

2008年【吉井武道館2008】
前年の12月28日のステージで「やっぱり28日はいいなあ!」と口走ってしまったことも理由なのかそうでもないのか、この年から2daysではなく12月28日1日きりの開催となった。いやまあ、そりゃどっちかと言われたら28日に行きますよねみんな。その代わりといってはなんだが、それに先んじて大阪城ホールにおいて「吉井城ホール」がこの年から行われている。サポートメンバーはギターにエマとジュリアン・コリエル、ドラム城戸紘志、ベース三浦淳悟、キーボード鶴谷崇。余談だが、ジュリアンはサポートにくると上手側(エマ側)のポジションになることが多かったのだが、さすがにこの時はエマが上手に位置し、不動のポジションぶりを見せつけたのであった。
この公演の映像はアルバム「VOLT」の初回限定盤にDVDが同梱されているが、ライヴの全曲収録ではない。本編は上海とCREEPが(CREEPはわかるにしてもなぜ上海も…?)、そしてアンコールはまるっと5曲収録されていない。そして2008年の吉井武道館ト・イエバ!そのアンコールで披露された「崖の上のポニョ」のフジモトコスを思い出す人も多いのではなかろうか。あまりの似合いぶりハマりぶりもさることながら、あのエマが歌ったというのもあって文字通りファン狂乱の一夜となった(本当かよ)。しかし、あのフジモトのコスをした吉井の髪の色といい長さといい、球根リリース時のまんまやんけ…となってしまい、時間が経つほどに違和感仕事して!というぐらい自然に馴染んでいたのがおそろしいところである。
なお久しぶりに映像を見返してみると、なぜ本編の吉井はずーっとサウナスーツみたいなのを羽織ってるんだろうか。すごく…暑そうです。シャツ〜お願いだからシャツ一枚になってくれ〜インナーは着ないでくれ〜と願いなのか呪いなのかわからない願をあの頃ずっとかけていたことをまざまざと思い出してしまった。
個人的にこの年のセットリストでは「天国旅行」をやったことが思い出深い。ドラムの城戸さんが公演後ブログで、エマが涙していたこと、そして当時のファンはどんな気持ちでみていたのか、自分もそうだから気持ちはわかるけど、でもアニーさんと同じようにはできないし、それでもプラスに気持ちが行くような何かが伝わればいい、と書いてくださっていた。そういう思いを持ってステージにたってくれる、そういうひとに吉井和哉の1228は支えられていたんだとおもう。

 

2009年【吉井武道館2009】
前年に引き続き大阪での「吉井城ホール」が開催されただけでなく、大阪と武道館の間にZEPP SAPPOROでのライヴも行われている。今までの吉井武道館ともっとも違う点はまず、そのサポートメンバーだろう。ギターにバーニーとジュリアン・コリエル、キーボードに鶴谷崇、まではお馴染みだが、それに加えてベースにジャスティン・メルダル・ジャンセン、ドラムにあの!ジョシュ・フリーズ!
そして、この年はセットリストにTHE YELLOW MONKEYの楽曲が1曲も入らなかった年でもあった。
吉井はソロでバンド時代の曲をやることにどちらかというと惜しみのないほうだと思われる(やらない人はまったくやらなかったりもするし)が、この年にバンドの曲をチョイスしなかったのはサポートメンバーも理由のひとつであったろうし(彼らはソロの楽曲のレコーディングを通して知り合った仲だから)、吉井としてもそういう気分だったのかもしれない。ともあれ、このすごいバンドの圧を背にがんばっている吉井が見られる貴重な映像でもある。今回が初映像化(生中継はされている)なので、BOXで初めて見るというひとも多いかもしれない。ジョシュの黄金バッドは本当に笑えるすごさなのでぜひその目で確認してもらいたい。
そして2009年の12月といえば、やはりどうしてもフジファブリック志村正彦の急逝を思い出してしまう。この年はTHE YELLOW MONKEYの結成20周年ということで、メカラウロコBOXの発売やトリビュートアルバム、さまざまな特集が雑誌やテレビで組まれるなど、一種のお祭り騒ぎのような状態だった(セットリストにバンドの曲を入れなかったのは、そういう理由もあるのかもしれない)。フジファブリックはこのトリビュートアルバムにFOUR SEASONSで参加してくれていた。雑誌の対談なども組まれ、本当に急速に吉井も親交を深めていたようだった。吉井はおそらく、城ホールのあと、札幌でのライヴの前に、このニュースを知ったのではないだろうか。
個人的に2009年の吉井武道館のハイライトのひとつは「BELIEVE」にあったとおもっていて、大阪の時、かれは今年は本当に色んな別れがあった、と語った後で、この曲を歌った。武道館では、吉井は何も言わず、ただこの歌にその思いを託しているように見えた。ひとは皆星になる そのわけは そのときわかる…。
ライヴ後のモバイルサイトで、吉井和哉は「12月28日はどうしてもTHE YELLOW MONKEYの日というのがあり、何かと比べられたり期待されたりしてしまう、毎年この日にやることを考えてみる必要がありそう」と書いており、もしかしたらこの頃から恒例の武道館、からの脱却を考えていて、それが2013年の福岡での開催に繋がったのかもしれないと今になってみれば思うところである。

 

2010年【吉井武道館2010】
12月23日の「吉井城ホール」と並んで開催。サポートメンバーはギターにバーニーとジュリアン、ベースに三浦淳悟、キーボード鶴谷崇、そして意外なことにドラムの吉田佳史がこの年はじめての吉井武道館参加となった(サポート自体はそれ以前から参加している)。吉井のソロライヴにおける鉄板のバンドメンバーがここでようやく完成をみたことになる。この年も3曲のみThe Applesの初回盤付属のDVDに収録された以外は今回が初映像化とのこと(生中継はされている)。
2006年を彷彿とさせるような真っ赤なジャケットで登場し、やっぱりお前には赤が似合うよと私を狂喜乱舞させた。2010年は通常のツアーがなく、年末単体での開催になるのかと思いきや、10月に携帯サイト会員限定ライヴツアーなるものが組み込まれ、年末に向けて完全に暖まったエンジンで現れた吉井和哉、出来る子である。
翌年の春にリリースされる予定のアルバムを控え、初披露の新曲からソロ代表曲からセットリスト的にも充実の布陣、という貫禄があり、やはりここまでアルバムを積み重ねてくると持ってる武器も増えるのだなという印象がある。毎年武道館では何らかカバー曲が披露されていたが、この年はビートルズのACROSS THE UNIVERSEを吉井作の日本語歌詞で歌っていた。そこから続いたFOUR SEASONS、おそらく、前年のことを思って選ばれたのだろうと思う。なぜなら、オリジナルのアレンジではなく、トリビュートアルバムでフジファブリックが演奏してくれたアレンジで演奏されていたからだ。今見ても、おそろしいほどの気合いを感じる、すばらしいパフォーマンスである。
モバイルサイトでチラリズムを発揮するのはいつもの吉井節ではあるが、このときは25、6のときに作った曲をやるかもかもかもというような思わせぶりぶりなことが書かれたりして、いったいなんだよ!?とファンを、というより私を右往左往させたが、ふたを開けてみればシルクスカーフに帽子のマダムという、文字通り超弩級の楽曲が披露された。しかも、そこからのアバンギャルドで行こうよ。ころす気か。シルクとアバンギャルドて!シルクと、アバンギャルドて!!!(伝われ)
アンコールラストには新曲LOVE&PEACEが披露された。最後を新曲で締めくくるのも往年のメカラウロコを彷彿とさせるし、何より楽曲が吉井らしい美しさをたたえた素晴らしい歌詞でいっぺんで好きになった。私にとってもっとも特別な「吉井武道館」である。

 

書いていたら長くなったので2回に分けます!後編は2011年〜2015年だお!
 

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BRUNO MARS 24K MAGIC WORLD TOUR@さいたまスーパーアリーナに行ってきたのよ

ブルーノ・マーズが日本公演とかきてくれたら行きたいな〜、でもチケット取れないよな〜などと、私のような洋楽ド末端人間でも思うほどの文字通り今や世界で最も輝く男といっても過言ではないブルーノ・マーズ!さいたまスーパーアリーナでライヴあるってよ!マジか!ダメ元で申し込んでみよう!つってほんとに文字通り玉砕したわけですが(だって一般発売前に先行で全席売り切れという凄まじさですもん)、そこに天使が!天使があらわれて「よかったら行きませんか」と声をかけてくださったのじゃ〜!!!

 

ということで行ってきたのよブルーノ・マーズ。いやー楽しかったです。普段の自分の守備範囲とぜんぜん違うライヴだったし、緊張とワクワクで観る前からテンションストップ高でした。さいたまスーパーアリーナはレイアウトによってサイズを変更できるらしいですが、アリーナモードで使用していたような気がする。

 

ちゃんと予習していこう!と思ってセトリも先に見てたしライヴが1時間半ぐらいだよってツイートも確認してて、そのときは1時間半て結構短いな〜と思ってたんだけど、終わってみれば圧倒的な満足度に長さ短さ関係ねえ!って気持ちになりましたね…むしろぎゅーーーっと濃縮還元された時間を堪能できた感。

 

観る前はめちゃくちゃ派手なステージセット組んでたりするのかな!とか思ってたんですけど、これ以上ないぐらいシンプルな、っていうかもう完全に素舞台ですよね!?ってぐらい何もセットはなくて、ステージの背面がスクリーンになったり、照明が独特の動きをしたり(ちょっと言葉で説明するのがむずかしゅい)ってことはあったけど、いずれにしてもめちゃくちゃシンプルな舞台構成でした。バンドメンバーは演奏もすればダンスもすればのオールラウンダー揃いで、あれみんなお気に入りのチームを選んで着ていたのかな?NBAやMLBのレプリカジャージを着てらっしゃいましたね。レイカーズとブルズとニックスはわかった…ピストンズもあったかも。ブルーノはドジャーズの青いレプリカユニでした。ほんとね、自分が野球のレプリカユニ着てキャップかぶってゴールドのごつめのネックレスしてるひとに「ギャーーー!」って黄色い(茶色い)声を上げる日がこようとは!!

 

最初から最後まで息つく間もない感じでヒット曲がずーっとくるのも、逆に短さを感じなかったのかなーと思います。私ブルーノの声ももちろん大好きですけど、あのダンスがね…めちゃくちゃ好きで…かっこいいのはわかってたけどやっぱりかっこいい!!ってなったし、あとほんとセクシーがだだ洩れてた。セクシーもだだ洩れてたしキュートもだだ洩れてた。歌ってよし踊ってよしギター弾いてよし…万能かよ!

 

ブルーノの文字通り一挙手一投足に観客が文字通りどっかんどっかん沸騰するのも面白かったし、みんながスマホのライトをつけて照らすのも普段は携帯の電源を切っているので初体験で楽しかったな。あんなに明るくなるものなんですね。一眼レフや自撮り棒、タブレットでの撮影以外は禁止されていなかったけど、やっぱり折角だから録るより見る方を優先させたいよなーとおもって何度か会場を撮った以外はスマホはしまっておりました。いやーだって嬉しくなってぴょんぴょん舞い上がっちゃうからね、録るとかいってもムリがある(笑)

 

ぐいぐいテンポアップしたMARRY YOUの楽しさからRunaway Babyに畳みかけたところ、めちゃくちゃテンションあがりました。そのあとでWhen I Was Your Manでしっとり聴かせるのがまたもーズルい!あと、個人的にいちばん感心したというかすごいな!って思ったのはラストに向けての構成というか見せ方でした。セットリストを予習していたので、本編ラストにJust The Way You Areがくるのも知ってたんだけど、その圧倒的アンセムぶりもよかったし(みんなで大合唱)、曲終わりでブルーノがステージから去った後、バンドメンバーはステージに残ったまま、ステージの幕が下りる(演奏は続いている)っていうのがめちゃくちゃ新鮮だったんですよね。ライヴでステージを幕が覆ってる場合って、あっ振り落としだな!と思っちゃうタイプのヲタなので、オープニング振り落としじゃないのもそうだし、この幕が閉まって終わりっていうのがなんか、やっぱりちょっと劇的でいいなーと。

 

で!アンコールに皆さんお待ちかね!あの超弩級のヒットナンバーUPTOWN FUNKが満を持して登場だったんですけども、Just The Way You Areでのみんなのブルーノ!みたいな空気から一転、文字通りKINGの雰囲気というか風格というか、他を圧するカリスマ性、オーラ、そういうものがぶわぁ!っとブルーノから放出されているような感じさえしました。またこの曲の途中で、ステッキを持ってパフォーマンスするところがあるんだけど、これがもう完全に王笏といっても過言ではないハマリ具合だし、それでもって客席をビシィ!と音がしそうなキレで指したりするんですよ。あんなん好きになるに決まってるやろうがー!

 

でもって背景のスクリーンに燃え盛る街が映し出されて、消防服を着た男たちがわらわらと出てきて消火活動し始めて、曲は続いていて、ステージに巻かれる消火剤(のテイのスモーク)、見えなくなるステージ、幕が下りてきてしまりきったところで曲がスパン!と終わる。これで終演です。なんつー!興奮の頂点の頂点のところで幕切れ!しかもこのキレ味!!最高か!!!

 

この終わり方があまりにも最高過ぎて、しばらく余韻に浸りまくりになってしまいましたけど、ほんとステージの幕をライヴでも終幕に活用するっていうの皆もっとやってみても良いのではないか!?少なくとも私はめちゃくちゃ好みだということが判明したぞ!と思いました。

 

会場全体にも今日の日を楽しみにしてきた!っていうあくまでも陽性な空気が充満してて、みな一様にハイテンションで、たのしいー!がどんどん放出されているような雰囲気もよかったです。私たちの隣の席には沖縄から家族できた!というご家族がいたりして、なんかみんなうれしいね、たのしいねってワクワクして待ってて、いやーほんと、あの場にいられて幸福でした。文字通り、今この世界で最高の歌とショーをもっているひとを実際に生で体験できて、こんなにありがたい、うれしいことなかったです。すばらしい一夜でした!

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