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THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その21"THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -SAITAMA SUPER ARENA 2016.7.10-"

2016年10月19日DVD/Blu-ray発売。再集結後のアリーナツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016」の、全行程の折り返し地点で行われた7月10日のさいたまスーパーアリーナでのライヴを完全収録している。

 

再集結初日となった代々木第一体育館でのライヴは、1曲目のみ各メディアで生中継され、また8月3日の横浜アリーナにおけるYOKOHAMA SPECIALはスカパーで生中継されるたほか、シングル「砂の塔」のFC限定盤に熊本B.9で行われたライヴの一部映像が特典でつくなど、再集結に纏わる映像は他にもあるが、映像化第一弾はシンプルに一公演を完全収録でリリースという形になった。翌年に映画の公開を控えているため、ツアーでのオフショットやリハーサルの様子などはそちらで見ることができるのかもしれない。

 

今回のツアーでは、初日からの流れでJAMのあとメンバーが三々五々捌けていく中、最後にセンターでアニーがひとこと述べるというのが恒例になっていたが、この日彼は「おれもみんなに言われて嬉しい言葉がひとつあって。「生きててよかった」ってやつ。おれも生きててよかった。生まれてきてよかったです」と言い、満場の観客を涙の海に沈めたのだった。

 

15年ぶりのライヴのステージで、THE YELLOW MONKEYという服を着ようとしていた彼らが、自分たちの着ているものがTHE YELLOW MONKEYなのだ、という自信を身につけ始めた頃のライヴでもあり、その帰ってきたかつてのふてぶてしさと、バンドとしても初めての会場に挑む緊張感、新鮮さもあって、いろんな顔のTHE YELLOW MONKEYが楽しめる。そして何より、ここにいる彼らはほんとうに楽しそうだ。お互いの顔を見交わすショット、すれちがいざまのハイタッチ、アイコンタクト、解散前よりも距離が縮まっているのではと思わせるそれぞれの立ち位置が、このバンドに帰ってきたメンバーそれぞれの喜びを如実に表しているように思える。それを待っていたし、それだけが待っていたものだと改めて思わせてくれる作品である。

23:06 | comments(2) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その20"メカラ ウロコ LIVE DVD BOX"

2009年12月発売。収録されているのは1996年12月28日、日本武道館での「メカラウロコ7」、1998年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ9」、1999年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ10」、そして2001年1月8日東京ドームでの「メカラウロコ8」の4本のライヴである。ボーナスディスクには1999年12月29日のファンクラブ公演で演奏された「毛皮のコートのブルース」とメカラウロコ7のバックステージの模様が収録されており、同梱でTHE EXHIBTION AND VIDEO FESTIVAL OF THE YELLOW MONKEY メカラウロコ・15のパンフレットの縮刷版が入り、予約特典には各「メカラウロコ」のチケットレプリカがつくなど、文字通り「メカラウロコ」尽くしのDVDBOXである。

 

解散後に雑誌のインタビューで吉井和哉が「あんなのが残ってるから再結成しろって言われちゃう」などと語りながらも、「まあでもあれ(メカラ7)は完全版出すべきだね、いつか」と言っていた、そのライヴ映像が他の「メカラウロコ」と共にバンド結成20周年企画の一環としてようやく発売されたもの。

 

もともとメカラウロコとは、散々語られているように1989年に彼らが現メンバーになって初めてライヴを行った「バンドの誕生日」である12月28日に、「報われない楽曲たちの供養」として初期曲をふんだんに盛り込んだライヴをやったのがことの始まりである。12月28日に武道館でライヴをやったのは1996年が初めてではなく、1995年12月28日もFOR SEASONのツアーの一環で同日に武道館でライヴをやっているが、その時はなにもイベントめいたことはなかった。翌年に、イベンターが武道館を押さえていた日と、「バンドの誕生日」がたまたま一致していることに気がついたのが、この伝説のはじまりのきっかけである。

 

吉井和哉が「もっとも好きなライヴ」という「7」、過酷なパンチドランカーツアーの真っ最中、武道館3DAYSの3日目に前日までとセットリストをほぼ総入れ替えで行われた「9」、10周年の区切りでもあり、模索期に入っていたことを象徴するようにホーンセクションや女性コーラスを加えての構成だった「10」、そして実質のラストライヴとなった「8」。すべてがエポックなものになったこともあって、この「メカラウロコ」がファンにとって憧れと共に口の端にのぼるのも無理からぬことだろうと思う。

この記念すべきDVDBOXの解説を、元R&R NEWSMAKERの押部啓子さんが各ディスクの紹介と共に書いてくださっている。押部さんは前述の、吉井和哉が「完全版を出さなきゃ」と語った時のインタビュアーでもあった。一部を引用します。

 

“「メカラ ウロコ」は、「7」の未収録分を含め、映像がないせいで記憶や伝聞が入り混じり、解散してしまったという感傷もあいまって未だ熱心なファンの胸中にひきずるような残像を残していた。それが完全版で世の中に出る。そして今回もまた、冷静に向き合えばそこに全てがある。”

 

THE YELLOW MONKEYというのはどこか不器用なバンドだった。際立つあざやかなかっこよさだけでなく、苦しさや切なさ、その一勝一敗を閉じ込めたようなDVDBOXである。完全生産限定で製作されたものだが、再集結を機会に、ぜひ再販してほしいと思う。

00:13 | comments(0) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その19"パンドラ ザ・イエロー・モンキー PUNCH DRUNKARD TOUR THE MOVIE"

2013年9月28日に公開された劇場版を同年12月にDVD/Blu-rayで発売。DVDのみ初回限定盤が存在し、映画本編+特典映像のディスクのほかに、1998年7月のロンドンアストリアでのライヴ映像をフルで収録したディスクがついている。


劇場版本編の監督は高橋栄樹が務め、もしかしたらPUNCH DRUNKARDのツアー後に「出そうとしていた」オフショットを含む厖大な映像をこの劇場版制作にあたって見直したと述べている。中には、あの有名な「このツアーは失敗でした」発言もしっかり取り上げられているが、しかしこうして赤裸々に語られた今だからこそ、これをこうして形にするのはツアーから実に15年以上の歳月を要したというのも、わかる気がする。それほどまでにこのツアーは過酷で重く、その重き荷を背負いて長き道を征く彼らの姿は壮絶である。

 

この劇場版制作に当たって、当時のスタッフからも数多くの証言が寄せられているが、メンバー4人については2013年6月19日に都内某所でボーリングに興じながら4人が当時を振り返るというスタイルが取られており、そのどこかさばさばとした様子は、この映像における一服の清涼剤でもあった。実にこの「パンドラ」による過去の清算を経て、その約2週間後に吉井和哉は「ぼくともう一度バンドをやってくれませんか」というメールをメンバーに送っているのである。


特典映像には1998年4月の北見市民会館でのWELCOME TO MY DOGHOUSE、7月ノッティンガムでの「BULB」、そして3.10の「悲しきASIANBOY」が収録されているが、DVDとしても発売され記録にも残ってるASIANをなぜここで選んだかは、実際に観て頂ければおわかりになるのではないかと思う。

 

初回限定盤のみについている1998年7月のロンドン・アストリアでのライヴについては、「クズ社会の赤いバラ」などここでしかライヴ映像が見られないものもあり、初回限定のみというのは、なんとも惜しい。
 

23:05 | comments(2) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その18"RED TAPE NAKED"

2012年12月3日DVD発売。オリジナルRED TAPEの構成要素である1997年5月8日の横浜アリーナ、1997年9月14日の西宮球場でのライヴを、TRUE MIND NAKEDと同じくオリジナルVHSの15年後の同日である12月3日にNAKEDとして発売することとなった。

 

発売形態もTRUE MINDを踏襲しており、初回限定盤にはそれぞれの公演DVD(2枚組×2)に「THE YELLOW MONKEY1997」と題されたボーナスディスクの計5枚組、加えてハードカヴァー仕様のフォトブックが同梱されているほか、それぞれの単体公演が2枚組DVDという形でリリースされている。

 

FIX THE SICKSの横浜アリーナは当日WOWOWでの生中継が入っていたこともあり、ライヴ完全版の映像を入手していたファンも少なくないかと思われるが、映像化の際に紫の炎の西宮と「いいとこどり」になったため、逆に双方の完全版が日の目を見ることはないのかと諦めていたところ、TRUE MINDそしてRED TAPEと、かゆいところに手が届くリリースが続くこととなった。

 

バンド初のアリーナツアー、そしてさらに巨大なスタジアムツアーを収録しているだけあって、まさに頂点に駆け上がろうとしているバンドの輝きを見ることができる。初回限定盤のボーナスディスクがこれまた重厚で、約1時間5分にわたる1997年の彼らをとらえたドキュメンタリといってもいいほどのドラマ性がある。NAIのレコーディング風景など微笑ましいものから、あのメカラウロコ7のあと、年越しで特別に演奏されたLa.mamaでの「WELCOME TO MY DOGHOUSE」での無敵感、ロンドン、アストリアでの「SUCK OF LIFE」、そしてあのフジロックフェスティバルでの「TVのシンガー」「悲しきASIAN BOY」のライヴが見られるのは貴重。そしてフジロックでの出番後の吉井和哉の表情は、おそらくどんなインタビューを読むよりも、これが彼らにとって何だったかを如実に示していると思う。そしてもちろん、この映像もオリジナル「RED TAPE」とは基本的にかぶっていない(HULLを訪れた際の映像など、素材は同じなのだが、微妙に使用している部分が違う)。まったくもってファン思い(泣かせ)なバンドである。
 

23:36 | comments(0) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その17"TRUE MIND NAKED"

2012年10月21日DVD発売。オリジナル「TRUE MIND」は、1996年1月12日の日本武道館公演と、1996年7月21日のNHKホールの公演を中心に構成されていたが、オリジナルVHS発売の16年後の同日にリリースされた本作は、そのそれぞれの公演をほぼ完全収録した形で発売されている。キャッチコピーは「裸のTHE YELLOW MONKEY解禁」。

 

発売形態は、それぞれのDVD(2枚組×2)にツアーオフショットとメンバーインタビューの入ったボーナスディスクの計5枚、そしてハードカヴァー仕様のフォトブックが同梱された初回限定盤と、2本のライヴそれぞれの単体2枚組DVDでのリリースとなった。

 

NHKホールの公演の多くはTRUE MINDに収録されているが、VHS(DVD)ではエンドロールの二分割画面で流されていたSUCK OF LIFEがようやく全画面で楽しめることとなった。また、1月12日の武道館公演は、TRUE MINDで冒頭のRomantist Tasteのほか、FATHERも同日のライヴからの収録であるが、WOWOWで放送された以外はこれも日の目を見ることのなかった楽曲の多くをようやく公式映像として堪能できる。

 

初回限定盤のボーナスディスクには、1時間14分にわたりロンドンでの買い物自慢をするメンバーやツアーリハの様子、初日戸田市文化会館を始め各地でのMCがふんだんに収録されているほか、メンバーそれぞれへのインタビューが収録されているが、これがオリジナルTRUE MINDのオフショットと基本的にかぶっていないという、ファンに優しいんだか(新しい映像を見られるという点で)厳しいんだか(買わざるを得ないという点で)わからないチョイスとなっている。楽屋の畳部屋で心中ごっこをする吉井とヒーセなど、いろいろと楽しくて愉快な仲間がつまったDVDであることは間違いない。なお、メンバーインタビューはそれぞれの地元で撮影されていて、このDVDの最後で吉井和哉はこう言っている。全文、引用します。

 

“のちのち下の世代に、こんなバンドがいたんだよ
あー同じ時代に生きてたかったなって思わせたいのね
やっぱりこのバンドがなくなることが
その人にとって最大の暴力であってほしいぐらいの
バンドでいたいんですよね”

 

23:33 | comments(0) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その16"イエモン-FAN'S BEST SELECTION-"

2013年7月に発売された、ファン投票によるベスト盤。初回限定にのみDVDがついており、このDVDがなかなかレア映像の宝庫である。コロムビア社長訪問、イエローマネーなど楽しい映像が満載だが、ライヴ映像もかなり古いものから収録されており、1992年4月の大宮フリークスでのRomantist Tasteをはじめ、中津川雅彦フォークジャンボリーのSLEEPLESS IMAGINATIONのアコースティックバージョン、吉井がボウイさながらのメイクをしている日清パワステでのアバンギャルドで行こうよなど、「当時からのファンがテレビを録画したものしか見たことない」映像の連打である。TVKやテレビ埼玉率の高さはもちろんだが、中期〜後期はNHKやフジテレビ(HEY!×3)の映像も含まれており、おそらく「追憶のマーメイド」のライヴ映像として見られるのはこのPOPJAMのものだけなのではないかと思われる。

22:47 | comments(2) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その16"COMPLETE SICKS"

2010年1月22日リリース。オリジナル「SICKS」リリースのちょうど13年後の同日に発売された、完全生産限定盤。CDのDISC1はSICKSのデジタルリマスター、DISC2にはデモトラックが収録されている。

 

DVDはfragments of the SICKSとインタビューズに分かれてインデックスされており、収録時間は約2時間に及ぶ。fragmentsはそのタイトルの通り、SICKSのレコーディング風景を中心に「SICKSの断片」が収録されているもの。のちにこのSICKSの収録でアニーが「最高だね、ずっと続くといいね」と吉井に語った思い出が語られたことがあるが、まさにその「ずっとこれが続けばいい」と思わせる、ステージでは見ることのできないバンドの幸福な姿が収められている。おセンチ日記の表紙のイラストを、吉井がさらさらと書いてしまうところなど、なかなかレア。

 

インタビューズではその思い出の地を、2009年に吉井和哉がひとりで訪れた時の様子や、SICKSで数々の素晴らしい写真をものしたカメラマンの有賀さんやエンジニアの山口洲治さんのインタビューなどが収められている。個人的にレコーディングエンジニアのRichard Digby Smith氏のインタビューでの「ロビンがマイクの前に立ち感情をさらけ出して歌い出すと、私は何を歌ってるのか理解できないはずなのに理解できた気がした。彼がハートから歌っているのがわかったんだ」という言葉にはとても感銘を受けた。

 

ブックレットやケースに使われている写真のひとつひとつが素晴らしく、SICKSのキービジュアルの集大成、ともいえる美しい盤。

22:46 | comments(0) | -