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THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その20"メカラ ウロコ LIVE DVD BOX"

2009年12月発売。収録されているのは1996年12月28日、日本武道館での「メカラウロコ7」、1998年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ9」、1999年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ10」、そして2001年1月8日東京ドームでの「メカラウロコ8」の4本のライヴである。ボーナスディスクには1999年12月29日のファンクラブ公演で演奏された「毛皮のコートのブルース」とメカラウロコ7のバックステージの模様が収録されており、同梱でTHE EXHIBTION AND VIDEO FESTIVAL OF THE YELLOW MONKEY メカラウロコ・15のパンフレットの縮刷版が入り、予約特典には各「メカラウロコ」のチケットレプリカがつくなど、文字通り「メカラウロコ」尽くしのDVDBOXである。

 

解散後に雑誌のインタビューで吉井和哉が「あんなのが残ってるから再結成しろって言われちゃう」などと語りながらも、「まあでもあれ(メカラ7)は完全版出すべきだね、いつか」と言っていた、そのライヴ映像が他の「メカラウロコ」と共にバンド結成20周年企画の一環としてようやく発売されたもの。

 

もともとメカラウロコとは、散々語られているように1989年に彼らが現メンバーになって初めてライヴを行った「バンドの誕生日」である12月28日に、「報われない楽曲たちの供養」として初期曲をふんだんに盛り込んだライヴをやったのがことの始まりである。12月28日に武道館でライヴをやったのは1996年が初めてではなく、1995年12月28日もFOR SEASONのツアーの一環で同日に武道館でライヴをやっているが、その時はなにもイベントめいたことはなかった。翌年に、イベンターが武道館を押さえていた日と、「バンドの誕生日」がたまたま一致していることに気がついたのが、この伝説のはじまりのきっかけである。

 

吉井和哉が「もっとも好きなライヴ」という「7」、過酷なパンチドランカーツアーの真っ最中、武道館3DAYSの3日目に前日までとセットリストをほぼ総入れ替えで行われた「9」、10周年の区切りでもあり、模索期に入っていたことを象徴するようにホーンセクションや女性コーラスを加えての構成だった「10」、そして実質のラストライヴとなった「8」。すべてがエポックなものになったこともあって、この「メカラウロコ」がファンにとって憧れと共に口の端にのぼるのも無理からぬことだろうと思う。

この記念すべきDVDBOXの解説を、元R&R NEWSMAKERの押部啓子さんが各ディスクの紹介と共に書いてくださっている。押部さんは前述の、吉井和哉が「完全版を出さなきゃ」と語った時のインタビュアーでもあった。一部を引用します。

 

“「メカラ ウロコ」は、「7」の未収録分を含め、映像がないせいで記憶や伝聞が入り混じり、解散してしまったという感傷もあいまって未だ熱心なファンの胸中にひきずるような残像を残していた。それが完全版で世の中に出る。そして今回もまた、冷静に向き合えばそこに全てがある。”

 

THE YELLOW MONKEYというのはどこか不器用なバンドだった。際立つあざやかなかっこよさだけでなく、苦しさや切なさ、その一勝一敗を閉じ込めたようなDVDBOXである。完全生産限定で製作されたものだが、再集結を機会に、ぜひ再販してほしいと思う。

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