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吉井和哉の1228【後編】

いざ鎌倉!ではなく、いざ後編!よろしくおねがいします!

 

2011年【Flowers & Powerlight Tour 2011 〜born-again〜】
タイトル通り、2011年を通して行われたFlowers & Powerlight ツアーのファイナルとして開催された。この年は4月から7月までのツアーに加え、東日本大震災の影響で中止となってしまった東日本を中心に回るborn againのツアーが12月に行われており、かつフルアルバム1枚とミニアルバム1枚をリリースするという、ソロのキャリアにおいてももっとも活動的な1年だったのではないかと思う。
人前に出て人目にさらされればさらされるほど輝く吉井あるあるを証明するかのごとく、鬼のようにビジュアルが仕上がっている。髪の色も長さも完ぺき、かつ明るいブルーのてろんてろんのシャツを着てインナーなし、ストールなしでステージに立っているという…夢か!夢なのか!そんなことが夢に思えた時代もあったんでございます(おばあの感想)。楽曲もツアーを重ねて磨きに磨き抜かれており、全曲高め安定で言うことなしの完成度である。FINE FINE FINEから母いすゞへの流れなど、こんな振り幅でそれがどっちもこれ以上ないほどずっぱまっているのだからすごい。褒めますね!ええ褒めますよ。個人的に今回のBOXに収録されているもののなかでももっとも人さまに安心しておすすめできる1枚である。
バンドメンバーはドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、キーボード鶴谷崇、ギターにバーニーのお馴染みの面々に加え、NCISからギターで生方真一が参加してくれたのが非常に新鮮だった。2011年の夏フェスからサポートに加わってくれていたが、今までのギタリストとはまた違うぐいぐいくるギタープレイで楽しませてくれている。
2011年はダチョウ倶楽部とのコラボで「マサユメ」というデジタルシングルをリリースしており、この日はダチョウ倶楽部も武道館に登場して「マサユメ」を一緒に歌ったのだが、上島竜兵さんの声がガラッガラなのがめちゃくちゃおもしろい。吉井はとにかく楽しそうで上島さんへのくるりんぱのフリまでやっている。あとふつうにかっこいい楽曲に仕上がっているのがすごいですね!
土の中にいても、花は花です。ライヴの最後に吉井和哉はこう言っている。この年のツアーはLOVE & PEACEとFLOWERが本編とアンコールの最後に演奏されてきたが、2011年というこの年に、おそらく誰もが自分の足元を見つめ直すことになっただろうし、今自分が出来ること、を大なり小なり考えることとなったのではないかと思うが、この2曲はある意味吉井の決意表明のような役割を果たしたといえるのかもしれない。この1年のかれは本当にタフで、そのタフさに助けられたひとがたくさんいたこととおもう。ソロのキャリアハイと言っても過言ではない、すばらしいライヴだった。

 

2012年【YOSHII BEANS】
2012年は直前まで.HEARTS TOURをやっていたが、12月22日の大阪城ホールでツアーファイナル、で武道館はというとなんとFC会員限定での武道館という、なんつー豪儀な!FC会員限定というだけあって恒例の生中継も行われなかった。映像もFC限定で発売されたっきりである。
直前まで行われていた.HEARTSのツアーとセットリストをがらりと変える、と宣言していて、なにが1曲目なのかなーなどとのんきに想像していたわけだが、まさかの白シャツサングラスでROMANTIST TASTEをぶちかますという最終兵器に口からエクトプラズムが出たのも今となっては良い思い出だ。武道館でオープニングにROMANTIST…なにしてくれとんじゃ!ありがとう!と言うしかない。しかも、この白いシャツの同型の黒をアンコールで着てくるという、なんなんだおまえは!できる子か!(できる子なんですよ!)
なぜBEANSなのかというと、正直よくわからないが、なぜか吉井は会員限定のライヴに食べ物の名前をつけたがるのであった。SOUP、温野菜、ぜんざい、おでん…何の統一性もないが、ともかくその流れでのBEANSなのであろう。セットリストもソロの新旧とりまぜた構成になっているが、なかでも久しぶりに披露されたFALLIN' FALLIN'は印象的であった。途中の「名前なんてないぜ ないぜ吉井ロビンソン」と歌った後、遠くをみて「元気かい?」と声をかけたのがなんとも言えずいい光景であったし、終わった後に吉井が、あれだね、フォリフォリは意外と盛り上がるんだね、とまじめな顔をして言っていたのもおかしかった。
サポートメンバーは前年に引き続き、ドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、ギターにバーニーと生方真一、キーボードに鶴谷崇という布陣である。
会員限定ということでいつもよりも大幅にリラックスしたふわふわの吉井和哉が拝めるので(どれだけふわふわかというとアンコールいっぱつめのバッカで盛大に音を外してやり直すほどふわっふわ)、かわいい吉井ちゃんがお好きな向きにはおすすめと言えるかもしれない。
そしてダブルアンコールではここで初披露となった「血潮」が披露されているのだが、スペシャルゲストとして沖仁さんが呼びこまれ、文字通りフラメンコギターの第一人者との共演に吉井がどしゃめしゃに緊張していたのが印象深い。この曲では鶴ちゃんもギターを弾いており、なんと吉井も含めてギターが5人!なかなかない光景である。吉井も言っていたが、1曲めがいちばん古い曲、最後がいちばん新しい曲という構成も限定ライヴらしくてよかった。
来年の同日が武道館開催ではないことはすでに告知されており、その武道館としばしのわかれ、という意味もあったのか、客席をバックに写真をとるとき、国旗を見上げてしっかりと敬礼をしてかれは去っていったのだった。

 

2013年【20th Special YOSHII KAZUYA SUPER LIVE】
10年間で唯一の非武道館開催である。場所は福岡マリンメッセ。やるからにはぜったいぱっつんぱっつんに客を入れたる!という前向きの意思表示に余念がないのが吉井和哉だし、1年前から宣伝にも準備にもおこたりなく、おまけにこのライヴのあとは後夜祭と称してZEPPかどこか(自分が興味ないとこんな記憶力しかない)でなんかイベントらしきものも開催されるというサービスここに極まれり状態であった。
2013年12月にはもうひとつさいたまスーパーアリーナで「10th Anniversary YOSHII LOVINSON SUPER LIVE」も行われて、こちらはタイトル通り吉井ソロ初期の1st2ndからの楽曲てんこもり、かつサポートメンバーにジョシュやジュリアンが来たりと文字通りロビンソン集大成であった。対してこの福岡でのSUPER LIVEについては吉井がとにかくもう、すげえのをやる、あれもこれもやる、と豪語しており、いったいなにがー!と期待半分こわさ半分で迎えたわけだが、その言に違わず、バンド時代の楽曲がROMANTIST、楽園、球根、花吹雪…と出るわ出るわ、最終的にはWELCOME TO MY DOGHOUSEとSUCK OF LIFEまで飛び出したのである。SUCKについては以前HEEFESTでいちどやったことがあったが、WELCOMEが出ますか…としばし茫然としたものであった。ちなみにSUCKの絡みではその時グッズで発売していたうまい棒をもってバーニーと絡んでいた。何を言ってるかわからねーと思うが(以下略)しかし、短期間でまったく違う2つのライヴ、楽曲も総入れ替えに近く、延べ50曲近い楽曲で楽しませてくれたところはさすがというほかない。
生中継ではなかったが、後日WOWOWで放送され、FC限定でDVDがリリースされている。吉井は珍しく黒のかっちりしたジャケットに細身のネクタイというスタイルで登場し、これもまた良い具合にビジュアルが仕上がっていてすばらしい。サポートメンバーは昨年、一昨年に引き続きドラム吉田佳史、ベース三浦淳悟、キーボード鶴谷崇、ギターにバーニー&生方真一という鉄壁の布陣。これだけの長きにわたって一緒にやっていると、やはりいろんなところで化学反応が起きてくるもので、このメンバー全体がひとつの生き物みたいな存在感を感じることができたライヴでもあった。個人的にはリリース時にはそれほどピンときていなかったWINNERはドラムのキックのよく効いたこのアレンジで一気にお気に入りに浮上したようなところがある。このメンバーによって磨かれてきた楽曲なんだと思うし、ひとによってそういう楽曲がたくさんあるんだろうなと思う。
ストリングスが入ったり沖仁さんがふたたび来てくれたり(福岡まで!ありがとうございます)大勢の人に吉井和哉のシンガーとしての誕生日を祝ってもらえて、ファンとしてもうれしくたのしい1日だった。自分としては、とうとう悲しきASIAN BOYのフタが開かれてしまうのではないかという予感がはずれ、安心したような、さびしいような、でもやっぱり安心したような気持ちになったことを思い出すライヴでもある。

 

2014年【YOSHII KAZUYA SUPER LIVE 2014〜此コガ原点!!〜】
吉井和哉2年ぶりの武道館は11月にリリースしたカバーアルバムを大フューチャーしたライブとなった。なんとセットリストの半数がカバー曲、かつストリングスが入ったりホーンが入ったり少年少女合唱団がやってきたりと総勢60人にも及ぶという大所帯ライヴである。
このカバー曲てんこもりの武道館だったり相前後したカバーアルバムの連続リリースがファンにとって諸手を挙げての大歓迎、という雰囲気と程遠かったことを意識してか、自ら「不評だった」といってしまう吉井和哉であるが、でもね吉井ちゃん!考えてもみてほしい!オリジナルよりカバーの方が評判よくてもうどんどんカバーだけやってればいいヨ!みたいな反応だったらYOUもっとヘソ曲げちゃうでしょ!?
この年はほとんどライヴが行われなかった(12月にYOSHII APPETIZERと称して広島、仙台、川崎でライヴが行われたのみ)こともあり、私にとってもまるっと1年ぶりの吉井和哉であったし、そういうファンも多かったのではないかと思うが、だからこそこの日のライヴでカバー曲の間に差し挟まれるオリジナル曲への飢えがすごかった。この「待たれている」感たるや。
そういえばアンコールで「アバンギャルドで行こうよ」をやっているのだが、恒例のおそそを笠置シヅ子先生に敬意を表してと東京ブギウギとしてちゃんと歌おうとしたのに、もうおそその歌詞しか出てこないっぷりに爆笑した。そしてもはや年末恒例という気もするが、ライヴの最後には新曲が2曲披露されている。クリアとボンボヤージ。旅立ちを歌っていてもこれだけの振り幅があるのがさすが吉井和哉である。
コロムビアに復帰したあとのライヴということもあり、1996年、あのメカラウロコのときの、コロムビアを離れたときのことをふり返っていたのが印象深い。あの時最後に歌ったのは楽園だった、これから楽園を目指すんだという気持ちでいたけど、でも振り返ってみれば、あの時立っていた場所が楽園だったのかなと思います、と。
それにしても、こうして振り返ってみると面白いぐらい2013年からこっちなんにでもSUPERつけたがっていて、お、おまえ…そういうとこだぞ!?と思いを新たにする次第である。

 

2015年【Kazuya Yoshii Beginning & The End】
2015年はSTARLIGHTツアーだけでなくさまざまなフェスにも顔を出していたが、この武道館公演の前にはさらに Beginning & The Endツアーの一環としてZEPP NAMBA、ZEPP FUKUOKA、ZEPP NAGOYAでのライヴが行われている。ね、皆さん、だんだん読めてきたでしょう、奴の大舞台に向けての行動パターンというやつが…。
タイトルからして不穏ともとられかねない空気があり、またセットリストをファンによる楽曲投票の上位曲を中心にやる!というような趣向が打ち出されていて、投票の途中経過は発表されていたが、最終的な全体結果は把握していない。どこかで発表されているのならばこっそり教えて欲しい。
この趣向からして当然なのだが、すべてが吉井和哉ソロの楽曲で、THE YELLOW MONKEYの曲を演奏しない2回目の「吉井武道館」となった。しかし、今セットリストを見ても並びも並んだりというソロの代表曲がこれでもかと連なる姿はいっそ壮観である。そして、もっとも票数を集めた(途中経過でも1位であった)MY FOOLISH HEARTがラストに演奏されるという構成は、こういった特別企画の元でなければ実現しなかったであろうと思われ、そういう意味でも新鮮さが際立つライヴとなった。MY FOOLISH HEARTの人気ぶりにはかつて吉井も「あんな心折れた男の歌を?」と訝しんでいたことがあるが、しかしだからこそ、これだけの時間が経っても皆に支持されているのだとおもう。奇しくも、投票結果で2位だったという「血潮」のどちらにも「怯えるな」「さよならいつも怯えていた私」と共通する単語が使われているのだった。
途中のMCで吉井が、来年の12月28日は何曜日?火曜日?水曜日?どっちにしても平日だよね?何曜日でもいいから来てねーとかわいらしく私たちを誘って、皆ニコニコと行く行く〜!と手を振り答えていたわけだけれども、この約10日後に我々は阿鼻叫喚のずんどこに叩き落され、たとえ12月28日が何曜日であっても血で血を洗う抗争が繰り広げられるであろうことを予感し打ち震えることになるのである。
しかし、今となってみれば、この先に起こることをわかっていた吉井和哉がどういう心境でこの武道館に立っていたのか気になるところだ。ソロの楽曲への、しばしお別れ、というような気持ちもあったのか、なかったのか…ともあれ、バンドの再結成を経て、新しいツアーで15周年の吉井和哉を拝めるのが、掛け値なしに楽しみである。

 

 

こうしてまとめて振り返ってみると、いやまとめなくてもそう思っていたが、ほんとうに定点観測というか、お決まりの、とか、お馴染みの、みたいなことをやらないし、できないし、したくないし、似合わないひとなんだな、吉井和哉は、と改めておもう。吉井武道館と名付けながら、後半はぜんぜんそのネーミングですらない。いっそすがすがしい。でもまさにその、転がる石のように回り続けるひとだからこそ、私はこのひとに飽きもせずついていくことになったんだなあ、とも思う。

 

逆にいえば、そんな吉井和哉が、この12月28日という日付だけは頑として守り通したこと、そのことがどれほど破格のことなのかということを考えないではいられない。2006年からついに一度も、彼はその日付を放り出すことをしなかった。それが自分のためなのか、ファンのためなのかはわからない。かつて吉井武道館のMCで語ったように、自分だけでもこの場所と日付を守っていけたら、というような使命感めいたものがあったのかもしれない。しかし何を考えていたにせよ、大事なのは、一度も放り出すことなくこの日付を守り抜き、私たちとの約束をくれ続けていたということだ。ツアーを盛んに回る年もあれば、まったくご無沙汰になる年もあったが、それでも12月28日にはこの人に会えるだろう、という約束。それがどれほどありがたいことだったか。


約束と想いのつまった特別な日付、特別な場所で行われたライブだからこそ、過去に訪れたことのあるひと、毎年欠かさず訪れていたひと、今まで訪れたことのないひと、どんなひとにも、それぞれの感慨を呼び起こす10本のライヴなんじゃないかとおもう。ぜひお気に入りのライヴを見つけ、そしてまた猫の目のように変わる吉井和哉の世界を深く堪能してもらいたい。

21:57 | comments(4) | -

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ぴーとさん!
録画あるだろーよ、DVDあるだろーよ、と、思っていましたが、買います。買いますとも。
そーよ、そーよ、吉井ちゃんのボックス、買わなくてどーすんのよ。
6日までに手続きする事をここに改めて表明いたします(誰に?)
@ | 2018/04/27 22:24
ちょっとご無沙汰してたら
(〃゚∇゚〃) なんと!吉井和哉の1228なるものが!!

今日は 前編から後編
まるっと一気に読ませていただきました。
ぴーとさんの文を読みながら
頭の中で いろいろ映像が蘇ってきたのもあり
うれしかったです(´ω`*)

そうそう 2014年の此コガ原点!!〜は
この年 ライブがなかったので
思い切って 初遠征・初参加した武道館でした。
おまけに ほとんどカバー曲という…(笑)
良くも悪くも?記念すべき初1228でした (●´ω`●)ゞ
なので BOXの告知が出た時
この映像は
是非手元に置いときたいなと思いました。
でも お値段が高額なので迷いに迷ってて…
結局 案の定
ぽちっと予約してしまいましたが(笑)
もし 先に 
このぴーとさんのブログを読んでたなら
きっと 迷う事なく即購入してたかもです(*^^)



みけ | 2018/05/01 15:28
>@さん
きゃ!軽率に背中を押してしまった…!いやいや、私もね、発表になった当初はいやまあなんだかんだ持ってるしな?と思いました。思いました。
でも見返してみるとやっぱりまざまざと思い出すこともあり、映像は…とっておいたほうがええぞう!という、例のオチに(笑)
わたしたち、ほんとういいお客さんですね!
ぴーと | 2018/05/13 23:29
>みけさん
いつもありがとうございます!いやいや、迷う気持ちよーくわかります!私も最初はうーん!って考えましたもの〜〜〜!
でも結局買ってるわけですが…(笑)
2014年のあのカバー満載ライヴも、ふり返ってみれば「あんなことこんなことあったでしょ」ですよね。本当に一筋縄でいかない10年でしたので、それがまるっとパッケージされるのはやっぱりとっても楽しみです!
ぴーと | 2018/05/13 23:33

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