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プロモーションがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!

NHK-FMの放送開始50周年スペシャル企画ということで、「ミュージックライン」に4月にニューアルバムが出るTHE YELLOW MONKEYと、3月にニューアルバムが出るユニコーンがそれぞれゲスト、しかも月曜日は吉井とアニー、火曜日はヒーセとエマ、ユニコーンも二組に分かれてたっぷり1時間半のトークという文字通りスペシャルさ。プロモーション…はじまりやがったな!?待ちかねたぜ!

 

とはいえ最初は1時間半の番組のうち30分ぐらいトークで出るのかなみたいなつもりでいたんですけど、マジで頭からおしりまでばっつりゲストトークでした。すごい。しかも当然のことながらCMもない。あんこつまりすぎでしょ。それぞれ「ラジオ」にまつわる選曲をしてきてて、王道から若干奇をてらったものから、バンド内かぶりからバンドを超えたかぶりまであり、4組が4組とも「エアチェック」「ラジカセ」で盛り上がるという同世代感もあり、むたくた楽しかったです。MCの南波志帆さん、なにがすばらしいって本当に聞き上手。相手の答えを急かさないし、自分で勝手に答えを用意しない。エマがエレキギターを買ってもらったきっかけのおじいちゃんオーディション話とか、川西さんがドラムをはじめたきっかけとか、えっそうだったの!という話がぽこぽこ聴けたのは南波さんのお力だな〜と思います。同じトーンで同じことを違うひとに聞く、ってなかなか難しいよね実は。どうしても自分の色を乗せようとしちゃうじゃん。そういうところがぜんぜんなく、それぞれの顔合わせの雰囲気をよく汲み取ってくださって、聞いていて本当にノーストレスなラジオでした。

 

さて、初日の吉井とアニー、バンド内で二手に分かれるときのわりと鉄板コンビですが、番組の最後にニューアルバムについての話があり、それがなかなか興味深かった。というか、今まで実のところほとんど語られていなかったことを吉井さんはかなりつるっと話していたように思う。以下は吉井さんの発言からの引用。

 

僕はその前に割とLAによくレコーディングに行っていたので、バンドが行ったらこうなるなってのは確信はあったんですけど、でもなかなかそこはセンシティブな話ですし、である今回のアルバムの作業の時に、ちょっと思い余ってメンバーを全員部屋に呼んで「LAに行かない?」って言って、4人だけを部屋に入れて。それで「わかった」って話になって、速攻でコーディネーターにLINEして、マネージメント通さずに。「空いてます?」みたいな。

 

結局その先行で出ている楽曲も(アルバムに)入ってるんですけど、2016年に再集結して1曲ずつリリースしながら試行錯誤していって、なかなかやっぱり当時のTHE YELLOW MONKEYぽさがないねなんて言われたり、自分たちも本当のTHE YELLOW MONKEYぽさってなんだろうって試行錯誤したり、もちろん音楽のそういう90年代の終わりに行き詰まっちゃって、それで活動休止して解散したってこともあるので、やっぱり集まって「イエーイ」みたいな感じでやるよりも、ちゃんと地固めをして…っていってもぼくがいちばん神経質になって、もういいよそんな地固めなんて、とも思ったんですけど、でもいろいろやったうえで、バンド4人で海外に行って同じ釜の飯を食べて、4人だけの音でやるのがいちばんの近道だったってことがわかって、それは本当にメンバーに申し訳なかったというかね。相当試行錯誤したんで。

 

実際に本人たちもそう言っていたけれど、「本当にそうだったんだな」と思うのは、2016年の再集結発表とツアー、その先のことはほんとうに、なんにも、ビタイチ決まってなかったんだなってことをいま改めて思いますし、そのあとのSLSツアー、FC限定のツアー、ドーム、メカラ、そういったいわば「約束されたこと」を果たしつつも、水面下で文字通り…吉井さんが後半の短い引用部分だけで3回も「試行錯誤」と言っていることからもわかるとおり、本当に試行錯誤しながらたどりついた「9999」なんだなあということが改めてこの発言から思い知らされる気がします。

 

しかし、ちょっとこれは自分でもうまく説明できるかわからないのだけど、私はこの発言にちょっと安心したところがあるのだった。安心という言葉が適切かどうかはなはだ心もとないが、でもまあいちばん近いニュアンスの感情だと思う。

 

「ちゃんとアルバム出してからの再結成だと思ってたので、出す出す詐欺になっても困る」とも言っていたように、本人たちも3年かかるとは思っていなかったようだけれど、少なくとも今の彼らを取り巻く環境ではできないものでもこねくり回して「間に合わせる」のではなく、できないのなら「鳴くまで待とう」という体制がとられているんだなということに安心したし、吉井さんが「そうとう試行錯誤した」と腹を割って語っているのにも安心したし、そして結局のところ、4人でやるところから生まれてくるもので自分たちの音楽ができているんだ、というところに立ち返ったという話にもやっぱり安心したのだった。

 

確か、メカラウロコ15、あの解散イベントの東京ドームでJAMを1曲だけ演奏したとき、後日吉井さんは、あそこで4人で演奏することで何か感じるものがあるかもしれないというかすかな期待があった、というようなことを語っていた記憶がある。私は当時はその発言に業を煮やしたものだったが、しかし、奇しくも今回の番組内でも吉井さん自身が言っていたように、THE YELLOW MONKEYはなによりもライヴバンドなんだということでもあるんだろう。4人の肉体からバンドの音楽が生まれて、それがライヴという現場で完成される、そういうバンドなんだってことだと思うのだ。

 

THE YELLOW MONKEYが解散して、この世からいなかった時間の中で、わたしは何度か…いや、何度も、もし彼らが帰ってきたら、という妄想をしたことがあった。私はその時、「新しい彼ら」を見せてくれないのなら再結成しても意味がない、と言い切れるような、肚の据わったファンではなかった。わたしはあきらめの悪い、めめしいファンであり、たとえばそれがTHE YELLOW MONKEYの「再演」のような再結成でも、それでもかまわない、それでもかまわないから、もういちど彼らに会わせてほしい、と思っていたこともあったのだ。

 

しかし、今、こうしてTHE YELLOW MONKEYがいる世界がふたたび帰ってきて、だからこそ思う、「再演」ではやっぱりだめなのだ。だめという言葉は強すぎるが、再演はバンドを動かすガソリンにはならないのだ。今はそれがよくわかる。昔を否定するのではない。そんなことは決してしない。けれど、どんなものであっても、今を、新しいものを、見たことがない世界を創り出そうとすることで、本当の意味でバンドのエンジンに火が入るということなんだろう。

 

新しいアルバムが出て、それを引っ提げてツアーがはじまる。間違いなく、THE YELLOW MONKEYの「もっとも美味しいところ」が味わえる瞬間だ。誰も見たことがないTHE YELLOW MONKEYがこれから見られるのだ。月並みな言葉だが、奇跡としかいいようがない。そして、これからそのための怒涛のプロモーション活動の火蓋が切って落とされたわけである。プロモーションの幕開けとして、今回のミュージックラインはすばらしいファンファーレになったのではないでしょうか。これからのお楽しみが、いや、お楽しみしか待っていない「これから」が、とうとうやってきます!

 

00:46 | comments(4) | -

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ぴーとさん、
愛に溢れた記事、今回も心で相槌を入れながら読みました。

2日間リアルタイムで聴いたラジオだったので、たまに眠気で聴きもらしたりしましたが…南波さん素敵でした(モンキーが素敵なのはもう知ってる)。

ぴーとさんも絶賛でしたね。言葉少なに核心をつくカンの良さと、ふんわり優しくもしっかりしたお人柄。

特に吉井さんの隠しきれない生真面目さが、南波さんのおかげでものすごーく魅力的に表出した時間だったように思います。

まじめ、ほんとにとても。まじめをひとまわりして行きすぎて、不真面目まで振り切っちゃうほどに。

いいラジオでしたよね。吉井さん、アニー、エマさん、ヒーセの人柄や音楽への愛を、たっぷり感じさせてくれた、ラジオという他にない力を持つ媒体、そして南波さんに感謝です!
ゆうこ | 2019/03/03 14:55
ぴーとさん こんにちは(*^^)
お久しぶりです。
インフルエンザが猛威を振るった冬でしたが
お元気でしたでしょうか。

ミュージックライン
リアルタイムでは聴けなくて
翌日聴き逃しから聴きました。

吉井さんの発言の引用の二つ目のとこ。
私もこのお話を聴き
ぴーとさんが書かれてた「ちょっと安心したところ‥」
それに似た気持ちになりました。

再結成からの怒涛の活動。
そんな中で 流されずにきちんと向き合って
丁寧に作られてきたんだな…と
感謝の気持ちというか
やっぱり吉井さんだ…(●>ω<●)
と 言う気持ちにも。
出す出す詐欺にならなくて 良かった〜(笑)

あと アニーのモンテス!
だんご三兄弟の話なども
可笑しくて(笑)
笑いながら 当時を思い出して 
じんわりしてました(〃 ̄ω ̄〃ゞ

アルバム9999。
今年は 春になるのが
いつも以上に待ち遠しいです(´ω`*)





みけ | 2019/03/05 15:26
>ゆうこさん
思った以上に長尺のラジオで、南波さんがほんとにていねいに各ゲストのコメントを引き出してくれてて、いや〜若いのに大したお方じゃ〜!と感服つかまつりました。ほんとにいいラジオ、いい時間でしたね!
ゆうこさんも仰ってるとおり、吉井さんのニューアルバム制作についてのあれこれは南波さんが引き出してくださったところがあるように思います。
アルバムの発売とツアーがたのしみですね!!!
ぴーと | 2019/03/07 00:30
>みけさん
ありがとうございます。おかげさまで今のところインフルエンザの猛威もやりすごしております。
バンド内で話がかぶったり、兄弟が揃って空耳バナシになったり、MCの南波さんの雰囲気もよくて本当にじっくり話が聞けて楽しいラジオでした。
これから怒涛のプロモーションにも拍車がかかってきそうですが、振り落とされないようがんばってついていきたいです!
ぴーと | 2019/03/07 00:33

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