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THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -SUBJECTIVE LATE SHOW-@長崎ブリックホール レポート 

行ってきました!ツアー開始から約1か月、ホールツアーなんだしセットリストはがらっと変えてくるだろうし、とはいえ今はもう何を聞いてもうれしいし、最初からガンガンねたばれを見ちゃおうか、いやでも今回とりあえず1回しかチケット取れてないし、だったらやっぱり「なにをやるか知らない」状態で驚きも含めて味わいたいし、と逡巡した結果、「自衛に努めるけど、踏んだら踏んだ時」という心持ちで挑むことにしました。

 

ということで今後参戦予定の方、この先がっつんがっつんバレてるのでここで回避が吉です!

 

今回の16本のホールツアーで私が長崎を選んだのは、ひとえに18年半前のパンチドランカーツアーの記憶ゆえでした。1998年6月7日の長崎市公会堂。私にとっては忘れられないライヴでした。もう一度長崎に行きたいな、そう思いながらもう18年経ってしまった。その18年の間に、一度いなくなったバンドが帰ってきて、また長崎でライヴをやるという。行くしかないってやつだろう、これは。

 

踏んだら踏んだ時、と言いながら徹底した情報統制を布いたおかげで、幸いなことにただの1曲も明確なバレは踏まずに当日を迎えることができました。ただ、今回はあのバンドにしてはめずらしくグッズが超かわいかったので、物販待機列に並んでる間に音漏れでセトリバレしたらここまでの努力も水の泡だー!とか思って怯えてたんですが、余計な心配でした。いや、何回かやばい!って時あったけど、その時は友人と「聞いちゃう!なんか話して!」と励ましあったり耳塞いでアーアーアー聴こえなーいのポーズをしたりして乗り切りました。

 

ホールセンターブロックの1階後方で、よい感じの傾斜があってすっきりと全体が見渡せる席でした。長崎までくる道すがら、iphoneに入っているTHE YELLOW MONKEYの楽曲を全曲シャッフルで聴いていて、流れてくるどの曲も「今日これはやるんじゃないか」「これもやるんじゃないか」と考えていたので、実際にホールの中に入ってもなんだか実感がうまくわかないような不思議な感じでした。

 

ステージの左右に小さな電光掲示板があって、開演までの時刻を秒単位のカウントダウンで見せていました。つまり、ホールも定時開演。えらすぎる!!!今までが今までだっただけにこの心の入れ替えようはどうしたことか!どこよりも押すバンドだったのに!吉井ちゃんがラジオで「時間を守るのって大事なんだなって気が付きました」とか今!?みたいなこと言ってたけど、どちらにしてもこの精神を大事にしていっていただきたい。全公演定時開演本当に素晴らしいです!

 

オープニングのSEから観客総立ちでボルテージは最高潮。今回はSEもいつもとちょっとテイストが違って面白かったですね。暗転の中メンバー登場、吉井のキラキラのラメラメのジャケットが照明がない中でもまぶしく光っていて笑いました。1曲目、やっぱりこれかー!のSubjective Late Show!ド頭にもってくるか、中盤以降の山場で持ってくるかどっちかだと思ってました(でもって今回のツアーでやらなかったら暴動もんだな!と思っていた。そうだよね!やらないわけないよね!)。再集結後に4人でやったいっぱつめの曲。メンバーそれぞれを匂わせる歌詞もそうだけど、なによりここで歌われるParanoia bandはもちろんTHE YELLOW MONKEYのことで、だから吉井が「愛されないParanoia band」って歌いながらぐるっとメンバーを指して見せたのがメカラ7みたいだ…!と思って早々に感極まりました。愛されないって歌う吉井を見ながら「あいしてるよー」って心の中で返すのが大好きで、ほんとにライヴという祝祭空間にふさわしい曲だなーと。間奏の時の「変身!」ポーズももちろんやってくれましたとも!

 

2曲目でALRIGHT!早い!いややると思ってたけど、アタマに持ってくるとは!何人かペンラ出してるひともいたけど、まあホールではもうペンラはいいんじゃないかなー(前後のセトリから見て出す暇もしまう暇もない)。ホールはサイズがコンパクトだし、吉井やメンバーの「気」が短い距離で集中砲火浴びせられる感じがあるんだけど、アリーナのときの「再集結を象徴する、みんなでこの喜び抱きしめよう」みたいなアンセムとしての色合いよりも、楽曲の攻撃性がモロに来る感じなのが新鮮でしたね。「奇跡と思わないかー!」が完全に煽りだったものね。

 

3曲目、ROCK STAR。そう、そう、ROCK STARはこうでなくちゃ。アリーナでも後半定番になっていってたけど、こうしてホールツアーのセトリでもシッカリ選ばれる。このいつ、なんどきでもそこにある、と思わせる安心感。間違いのなさ。そういえば吉井がすごおく丁寧に歌ってたんだよなー。情熱吐き気ノイローゼの「ノイローゼ」をちゃんと聞いたの久しぶりでは?そうでもない?

全体的にMCはごくごくシンプルだった印象です。3曲終わって次に照明がついたら吉井がギターかけてて、ギター…ということは…といろいろ考えている間にもうあのイントロ。I Love You Baby!うおー!ソロでもやったけど(そして吉井が久々にギターを持ったので立った!クララが立ったわ!並に大騒ぎしたけど)、このド派手フロント3人がぐいぐいくるI Love You Babyはやっぱり格別!駄菓子菓子!これだけはダメだしさせてくれ!吉井よ!なんで最初の「感じる?」を歌わないんだヨー!春ツアーのときも、メカラ8でも歌わなかった。ソロでも歌わなかった。あれ、キミが、感じる、で右手高く挙げて、エマとヒーセと3人でそのシルエットが浮かび上がるのが最高なのにー!い、今からでも遅くないヨー!(誰だよお前は)

 

次に聴こえてきたイントロ、思わずのけぞりました。VERMILION HANDS…!咄嗟に頭に浮かんだこと「爪をあかくしてくればよかった!」赤い爪で手をぶらぶらさせたかったなー!いや、しかし、しかしですよ。このVERMILIONの吉井、の、あの、かっこよさ!!!何アレ!!!もうカッコイイが天元突破してた。間奏に入る前の僕の爪を切るな、で叫ぶところ、左手を前にぶらぶらさせて、いまいましそうに、まるですがる女の手を振りほどくような感じで、その時の顔がもう!って、私1階のほぼ最後列で見てるので顔なんか見えてないだろ(もちろんモニタはない)って思われるかもだけど、いや見えてる、見えてるんです(心の目で)!しかも、最近ずっと吉井はカフスが長めのシャツ(っていう表現が合ってるかわかんないけど!)を着てるじゃない。あの、フジロックのときとか、アストリアのときとかに着てたみたいな。あれであの爪を見せびらかすあれ、やられてごらんよ。シルエットの美しさだけで米が食えるよ。なんなら炊けるよ。後半のフェイクでもマイクスタンド倒しながら決めてくれてんもう昇天しなかったのが不思議なくらいだ。しかも、間奏でヒーセとエマのあとアニーのドラムソロが入るのがすっごいカッコイイし、その時の照明(ドラムセットが下から照らされる)もよかった!本当にカッコイイしか詰まってなかった、思わず曲終わりで友人に私が叫んだ一言「これだけで白飯三杯食べられるー!」(実話)

 

あー、やっぱ赤い爪に、って前の曲の余韻を引きずる間もなく聖なる海とサンシャイン。どこかのラジオで吉井がやりたいと言っていたし、セトリに入るかもなーという気はしていた。どうしても先日亡くなった朝本さんのことを思い出してしまうが、それも相俟ってなのかわからないけど、久しぶりに聴いたこの曲で無性に泣けてきて参った。吉井の声がよく出ていたなあ。そして本当に何回聴いても、「人が海に戻ろうと流すのが涙」って、すごい歌詞。吉井のセンスが濃縮されたフレーズだと思う。

 

続いてFOUR SEASONS。そう、これはアリーナツアーで入らなかったのが不思議なくらいだったんだよな。そして、聖なる海とサンシャインに続いて、これも彼方へ行ってしまったひとのことを思い出させる曲だった。バンドの20周年のときにこれをカバーしてくれたフジファブリックの志村くん。この曲の照明が、終始逆光というか、サビの一瞬を除いて正面からライトを当てない、シルエットで見せていたのがすごく印象的だった。死ねばそれで終わり、で吉井がシルエットのまま首を搔き切るしぐさをしていた。それを見ながら、JAPAN JAMのとき、そういえば吉井は、アンコールはある、かれは死んでない、と歌ったんだな、と唐突に思い出したりした。

 

ぐっと落ち着いた聴かせるトーンが続いた中でお次がSHOCK HEARTSっていうこの振り幅!相変わらずですね。衰えてないですね。THE YELLOW MONKEYのこういう楽曲で見せるお茶目さ大好き。あの手の振りもぜーんぜん変わってなくて、こういうのって自然に出ちゃうものなのかなあやっぱり。シャツのボタンをひとつひとつ外しながら観客アピールしたり、マイクを股間にあててイチモツふうにしながらえいえい観客に差し出したりして、ほんと好きだね!そういうの!

 

MC、そんなに覚えてないんだけど、この日開演前から客席でわりと目立つコールをしてる男性がいて、ライヴの最中(暗転してるときね)でも割と目立ってて、でその声に引っ張られるというか触発(あっ)されちゃうというか、そうなるとそういう「目立とうコール」が割と続いてしまうっていう。それで結構長いこと照明点かないなーと思ってたら、吉井が一瞬沈黙になった瞬間に「ハイッありがとうございましたー」と割と一本調子で切り捨てたのがすごくおかしかった(し、へたにいじらないでくれてよかったとも思った)んですよね。それでそのあと、すごいね長崎、盛り上がってるね、もう君たちの元気を富山の人にもわけてあげたいよ、いや富山の人も心の中は熱く燃え滾ってるんだけどさ、君たちみたいにあからさまじゃないwって、アレ?ん?ほめられてるのか?みたいな半笑いのトーンだったんですよ。吉井はそのあと、いや、うん、そういうの好きですよって重ねて言ってくれはしたけどもね!そういう感じだったんです。MCの空気とか雰囲気とか文字で伝えるのなかなか難しいけど、そういう空気感だったんだよってことが少しでも伝わるといいんですが。

 

吉井がアコギを持ってきたらそれだけで色めき立ってしまう会の会長であるわたくしですが、というより吉井がアコギをもってきたら大抵それは超弩級曲の合図なのであって、ありがとうございます、きました審美眼ブギ!アコギを持ってるので、当然マイクスタンドだし、吉井はセンターにいるわけなんだけど、ヒーセとエマがやおら吉井の後ろに隠れて、かがんで向かい合ってなんかやってるんだけど、見えない!だってドセンに鼻でか兄さんいるから!いや吉井動けないのわかってるけど、ちょっと、そこの二人何してんの、見たい見たい、吉井すまんが半歩ずれてくれ、とか得手勝手なことを思うファン。結局何してるかわかんなかったんだけど、また向かい合って立ち位置に戻る二人の満面の笑み…吉井は吉井で歌わなきゃだけど後ろ気になるってチラチラ見てるし、なんなんだー!カワイイかー!審美眼のアウトロでワーオ!を多めに決めていた吉井ちゃん、そこから間髪入れずに1,2,1、2、3、4のカウント。そしてあのドラム。Foxy Blue Love!!!!

 

最初に、私が今回のツアーで長崎を選んだのは、18年前の思い出があったからって書きましたけど、まさにその18年半前、あの長いツアーの最中で、今日、初めてやる曲あるからね、と言ってやってくれたのがFoxy Blue Loveでした。その時のFoxyの楽しさが、本当に忘れられない、本当に、本当に楽しくて、私は翌日長崎駅前の郵便局が開くのを待って、FCの会費の振り込みをしたんだけど、それはこの楽しさを手放したくない、何度でも何度でも味わいたい、そう思ったところがあったからだったと思います。だから、今回のツアーの長崎で、もし、Foxyをやってくれたら、これはもうちょっとだけ寿命が縮んでも文句は言えないなあ、と思っていました。

 

もう一度ここでTHE YELLOW MONKEYのFoxy Blue Loveが聴けるなんて、文字通り、夢にも思わなかった。

 

いやあもうここで私の感極まり度はピークだろうと思ったし、それで十分だと思いました。もうこれ以上なんて何をどう願ったらいいのかわかんないよ!Foxyのいいところ、楽しいところは、後半どんどん楽曲が展開してくところで、特にベースはめっちゃくちゃ聴きごたえがある!リフレインの目つぶし、で吉井がビシッと音が出そうな目つぶしくれたり、あとアコギをね!途中で床に置いてたたくやつ、あれ、追憶の銀幕でもやってるよーーって、それで弦で目の上切ったんだよねーっとか、そういうことの全部が楽しい、楽しさしかなかった。楽しくて楽しくて、涙が出てきてしょうがなかった。

 

これ以上どう願ったらいいかわからんとか言っておいてあれですけど、審美眼、Foxyときたらね、やっぱり頭に思い浮かべる映像ありますよね。もちろんタンバリンのこと考えますよね。だってFoxyからの流れって追憶の銀幕でもメカラの7でも9でも10でもやってるんですよ!?もうむしろこれワンセットだろ!?っていう。ということで!SLEEPLESS IMAGINATIONでございます!!もちろんタンバリン飛んでくるし吉井はナイスキャッチするし腕にひっかけちゃうし間奏の前に投げ返すしスタッフさんナイスキャッチするし。なんだろうね、吉井にタンバリンと書いて鬼に金棒と読む的な。指についたミルク、で指なめてくれるの本当に大好きですありがとうございます。ねーむらーせなーい!って歌ってくれてうれしかった!!!

 

この審美眼〜Foxy〜SLEEPLESSって三タテがすごすぎて、マジで足元不如意というか、よろけてのけぞったり後ずさったりしすぎて何が何だかわかんなくなってたんですけど、今度は照明がついたら吉井がまたギターを持っていて、鮮やかな青のギター。見たことないなーとかぼんやり考えてました。吉井が、長崎はTHE YELLOW MONKEYにとっても思い出深い、って話をしていて、そうそう昨日は餃子屋に行ってね、あの長崎で小さい餃子を食べるのは今回の再集結のリベンジのひとつでしたって。昔はね、個数制限があったんだけど…と言いながらいきなりマイクをスタンドからガッと外してアニーに向き直り、昨日はいっぱい食べたよなあ!って話を振って、昨日のにんにくパワーが今日はありあまってるとか言ってたかなあ。私はといえば、あっ、さっきFOUR SEASONSの時もマイク外さなかったのに(恒例のスタンドプレイしなかった)(恒例言うな)、餃子で外すんや!と思っておかしかったです。

ホールでのライヴ楽しいです、って、THE YELLOW MONKEYがこういうホールをいっぱいやらせてもらった最初のツアーが野生の証明で、その時もこのホールだと思うんだけど、っていったら客から「公会堂!」「公会堂だよー」と口々にツッコミ。吉井「…公会堂だよね〜。で、その次がパンチドランカーっていう113本回ったツアーでその時はここ…」客「公会堂だヨー」(私もツッコミました)吉井「…えーと、とにかく今日ここに来れてよかったです!」と強引に〆たあと、なんかこのホール来たことある気が…情報はちゃんと確認しなきゃいけませんね!とか言ってました。ちなみにこちらの手元の資料で確認したところ吉井ちゃんソロのツアーでここ使ってますからー!来たことある気って来たことあるんだヨー!ってことだけお伝えしておきます。

 

その113本やったツアーの、ぼくたちのね、チャンピオンベルトのような曲があるので、と吉井は続けた。今日はその曲で踊ってください。パンチのツアーで踊る、と言われると、俺と同じ踊りを踊れの甘い経験が真っ先に出てくるけど、チャンピオンベルト?そう思ってたら、あのイントロが始まった。パンチドランカーの。あの、何度も何度も何度も聞いた、あのイントロが。

 

叫んだし、隣にいた友人に抱きついたけど、アニー、ヒーセ、エマとつながっていくところではまだ脳内の回路がうまくつながってなかった。何が起こってるかよくわからなかった。吉井のギターが入った瞬間、全部の電流が一斉に流れたような、一気に回路がつながったような気がした。過去に引き戻されるようでもあり、前に押し出されるようでもあり、なんというか、凄まじい衝撃だった。これこそ、もう、奇跡でも起こらない限り、二度と聞くことができないだろうと思っていた曲だった。曲の途中で、フェイクのあと地名を叫ぶコールもそのままだった。打つべし、のときにちょっと戻りが遅かったのはご愛敬だった。あの、キーボードの聞かせどころの間奏で、ヒーセとエマがぴったりとドラムセットに寄り添い、吉井もアニーのほうを向いてギターをかき鳴らしていた。あの時と同じ曲だけれど、この光景は、18年前には決して見られなかったものだ、そう思うとまた涙が止まらなくなった。まだまだまだ消えない、まだ倒れない、まだまだまだやめない、まだ眠れない…。その言葉の通り、くるったようにこのバンドを追いかけていたころの自分がこの会場のどこかにいるような気がした。

 

この曲を「おれたちのチャンピオンベルトのような曲」と吉井が形容してくれたうれしさは、ちょっと言葉にはできそうにない。

そんな感傷に浸る暇さえ与えない、間髪入れずに赤裸々GO!GO!GO!の叫び!ギャー!これこそ、アリーナツアーで披露されたチェルシーやZOOPHILIAと並んで、ライヴでの起爆剤として君臨していた曲だった。このツアーでやってほしいし、いやー、やってほしいっていうか、やるでしょ!と思っていた曲でもあった。あの、指切り、してくれよー!のとこ、大好きだし、I LOVE YOU,I NEED YOUって歌いながら上手下手に走っていくのも大好き。あの手を左右に交互に振り上げる振りも大好き。着ているカフスの長いシャツにあの振りの動きがまたよく映える!ハイキックしながらくるくる回るのやってなかったけどそこはさすがに無理言っちゃいけないですね。蟻地獄で会いましょう、ほんとこれもバンドを象徴する楽曲のひとつ!

 

続いて太陽がーーー!燃えているーーー!!んもう、殺す気か!?これもアリーナでやらなかったのが不思議ですよね。プレゼントのリボン、のところで吉井がボウタイのリボンを直して振り回してたのかわいかったな。あとね、この曲のライブ帝国のDVDで、吉井が同じ場所でまた会おう、って歌うときに、ここ、ってステージを指さしてくれるんだけど、それを見るたびに、こういうことがファンにはたまらなくうれしい、うれしかったんだよなってノスタルジーに浸っていたこともあったので、この日同じように同じ場所で、って歌いながら、ここ、ってステージを指さしてくれたのがまたまたまた、本日何度目か(もう数えてられない)の感極まりポイントでした。

 

ねーむらーせなーい、じゃなくてやーすまーせなーい、とばかりにスネア二発でSUCK OF LIFE。ワーオ!これ今回セトリ外れるんじゃないかと予想してた。だって、やるとなると、長いから!しかしほんとに畳みかけるにも保土ヶ谷区。アリーナは会場も広いしキャパも多いし、同じ毒でも(毒言うな)なんというかいい感じに飲みやすくなってる感あるけど、繰り返しになりますがホールだとなんか原液そのまま飲まされてます!というか、毒とオーラと熱がダイレクトにきすぎてふらっふらになりますね。とはいえ、アリーナのSUCKは全部乗せ(絡み、メンバー紹介、各パートのソロ)だったけど、今回は一番シンプルな楽曲オンリーでした。これはこれで好き、好きどころか大好きです。吉井が最初のファスナーをおろして、のところ、前のモニタにひじついてステージの上にべろりと寝そべりながら歌ったのがえっらいセクシーだったなあ。で、これ最後のライフ、ライフ、からユアラーイフ、でFATHERに行くじゃないですか。もうこれ、96年1月12日の武道館そのまんまじゃないですか。

 

そんでね、吉井が、FATHERのイントロのなかでおとーさーん、って言ったの。FATHERはパンチのファイナル横浜アリーナの、ラス前の3月9日にもやっていて、そのときオフマイクで吉井がおとーさーん、って叫んでたって話をお友達から聞いていて、そのことを思い出さずにはいられなかったし、思い出してまた感極まるし、もうこのバンドにころされかけてるつーか安心しろお前の墓はおれたちが立ててやるというか、生きて帰れる気がもはやしないけど今ここで倒れるわけにはいかんと思いながら、もう涙とかよだれとかいろんな海に沈められました。ラストの砂の塔がどちらかといえば清涼剤ですらあった…安心して聴ける!みたいな。砂の塔の前に、ドラマのタイアップまで決まって、こんな風に順風満帆な1年をすごせるなんて、みたいなこと言ってましたね。ドラマ面白いよ!とも言ってましたね。ホールでやるライヴ、ほんとうに大好きなんで、これからもZEPPとかいろんな場所でやりたい…って言ってたけどZEPPってやけに具体名出しますね!?っていう。ZEPPとかもうチケット取れる気しないじゃん!またホールのツアーもやりたい、1年中全国回りたい、あっはっは、吉井よ…うん、ま、いいんじゃない!

 

アンコールで出てきて、まずはメンバー紹介。鶴ちゃんを紹介したときに、THE YELLOW MONKEY満喫してる〜?と吉井が振ったら、鶴ちゃんがいーっぱい!みたいな感じで手を広げて、とっても満喫してるって伝えようとしてたのが鬼かわいかったです。エマのとき、うちのお殿様、あんまり見つめると妊娠しちゃうゾ☆みたいなこと言ってたんだけど、それに答えて前に出てきたエマが右に左に縦横無尽に投げキス爆弾を投下してたんですよね。それでやおらつかつかとセンターまで来て、袖をまくってさすってるから、んん?なにー?エマたんどちたのー?みたいな目線で皆が見守るなか、また投げキスしたので吉井とヒーセが絵に描いたようにズッコケて(こういうところが昭和)、何?今のなんだったの?手品でもするのかと思ったよ!って詰め寄ってて面白かったです。一説によるとエマが腕毛を投げたとかいう話もあるんですけど、そんなキャラでしたっけエマさんってば。そういえば、どっかのMCの時に長崎はこわい(いかつい、ぐらいのニュアンス?)人が多い、いつもだったら浮きまくるこのエマの花柄のシャツでもぜんぜんなじむ、みたいな話をしたときに、エマがジャケットまくってシャツを見せてくれたんだけど、見せてくれたと思ったらやおらジャケットの前を掻き合わせてぎゅっと隠しちゃうっていう、ホントうちのおなごごろしはなにやってくれちゃってんだよまた誰かが妊娠しちゃうじゃないかよと思った夜でした。

 

アニーのメンバー紹介のときは昨日の餃子の話の続きで、18個食べたよね!と吉井が言ったんだけど、その時の客の心情「意外と普通」(私だって18個ぐらいペロリだと思う)。それを敏感に感じ取った吉井、アニーに「なんか、大したことないっぽいよ!」ってなんだそのフリは(笑)ヒーセのメンバー紹介のときは、吉井がヒーセに、この人相変わらず飲むので、そして食べるのですごく心配してるんですけど、今日リハで久しぶりにヒーセがベース弾くところを客席から見たら、知ってました!?この人すごいの。(知ってたよーという観客の心の声)あの運動量!観客を楽しませようとする気持ちがすごい。そりゃあれだけ動いたら食べたくもなるわ!だからもう好きなだけ食べていいからね!と吉井栄養士のお墨付き出ました。ヒーセは吉井の紹介の時に、車でふたりで喋ってたら、吉井が「ヒーセ、中二病の本当の意味知ってる?」と聞いてきたと。それでしばし中二病について二人で語らい、出た結論は「俺たちは『昭和の中二病』だな!」ってことだったそうです。わかるような!わからないような!というか、この前にアニーがスティックを横に持って素早く動かしたら曲がって見える!的なことをやってたんだけど、それを見たエマがピックを手元でゆらゆらしたら…見えねーよ!曲がって見えるかどうかよりエマが何持ってるかも遠目じゃわかんねーよ!っていう。そしたらそのあとやおら吉井がマイクスタンドを抱えて早く動かしたら曲がって…見えねーよ!重いし、硬いよ!バーベルかよ!とツッコミどころしかない展開になっていたのを見て、「この人たち、中二病っていうよりも、小五だと思う」と思ったとか思わなかったとか(思ったんだよ)。

 

あと、エマが7日に誕生日だったので、平均年齢が…51.25歳?(アニーのほうを見る)51?ちょうど?「51ちょうどだそうです…次にヒーセの誕生日がきたら51.25歳ね。こまかい!」てゆってたけど、4人いるんだからそりゃ平均年齢は0.25歳ずつ上がるでしょうよっていうね!そんで、こんな花柄のシャツ着てこんなことできるのもせいぜい…って言いだすから、60までとか言うんかな?と思ったら「せいぜい80くらいまでだよね」って、すげえな!オイ!お前80ワシャ70だよ!ストーンズみたいな偉大な大先輩がまだまだ輝いているのをみると、それを見習いたいなって思いますね、って言ってました。

 

今まではインディーズだったと思って、新人バンドのつもりでがんばりまーす、ヨロシクオネガイシマース、って選挙宣伝カーみたいな口調の吉井も新鮮だったな。このバンドは本当に日本の裏国宝だと思う、それで、インディーズ時代に作った俺たちの国歌のような曲を、といってJAM。

 

JAMに続いてBURNで、アンコールはド定番のメジャー曲で固めてきた感。南の地で聴くBURN新鮮だし、やっぱりアニーのドラムが最高だし、吉井の動きはキレッキレだし、ほんと吉井和哉って美しい男だなってアリーナツアーのときにも思ったことをまた実感したり。アリーナのラストが犬小屋だったので、ホールで犬小屋はなしかな〜、そうなるとASIANかな〜、どっちも捨てがたいけどな〜、なんて開演前に考えてたんだけど、やっぱりASIAN!強い!!この曲のこういう強さが好き!!!イエッサー!で特効がないのもなんか新鮮だったよね…!

 

アリーナでもやってたけど、夢よ飛び散れ花となれ、で吉井が介錯するじゃない。で、介錯した首を掲げて、マイク向けて、小脇に抱えてアンプの上に乗せるじゃない。ASIAN終わってはけるとき、アニーがそのアンプの上のエア生首をいいこ、いいこって撫でてたのがねえ、くっそアニーめお前のそういうとこが俺は好きなんだよー!と叫びたかったです。でもってそれを見ていた吉井はアニーが去ったあとそのアンプから首だけ覗かせて生首風にしてたけど誰にもいじってもらえませんでした もらえませんでした もらえませんでした 僕はなんて言えば(名曲を茶化すの禁止)

 

吉井が袖に捌けるとき、いったん捌けた後またぴょこっ!と両手をあげて顔を出して、そしたら吉井に続いていたエマも袖に消えた後ぴょこっと同じようにバンザイのポーズで顔を出して、エマが引っ込んだらまた吉井がぴょこっ!くっそ…自分がちょっとかわいいからって…かわいいからって…か、か、かわいいい〜〜〜〜〜!!!!!

 

2時間10分くらいだったのかなあ。アリーナに比べれば尺は短いけど、濃密さでは決して負けてないんじゃないかとおもう。マジでいろんなものにしてやられてへろっへろになりましたもん。感無量以上の感無量だったし、なんかもう終わった後胸がいっぱいでしばらく席を立てず。スタッフの方にロビーに移動してくださーいと促されるまで座ってあのTHE YELLOW MONKEYの電飾を見つめておりました。

 

本編はシングル曲も数えるほどしかなくて、でもアリーナで聴けなかったこれぞという曲がちゃんと入っていて、昔からおなじみだったFoxyからSLEEPLESSへの流れとか、SUCKからFATHERへのつなぎとか、そういう過去の符丁を味わわせてくれる構成だったなと思います。長い不在の時間、バンドへの思いを心のどこかに持っていたファンへのごほうびというか、ねぎらいのようにも感じられて、たまらない気持ちになりました。

 

駅前まで移動して、郵便局の前を通って、今ここにファンクラブへの入会振り込み用紙があれば、また郵便局が開くまで待ってここで手続きするのにーなんて笑って、私は長崎になんの縁もゆかりもない人間だったけど、もう長崎は第二の故郷だよ、すくなくともTHE YELLOW MONKEYを介してここは永遠に忘れられない土地になったよ、と稲佐山の夜景を見ながら思ったことでした。

 

今回のホールツアーはこの1本で私は終わり、最初で最後だったわけだけど、吉井のソロのツアーも含めて、贅沢な話だけど1ツアー1本だけって、本当に久しぶり、というか、初めてかもしれない。もちろん、チケットさえあれば(そして時間と有休の都合がつけば)どこにでも行きたい。いつ何時でもライヴを見たい。そのためなら大抵のことをがまんできる。と思う気持ちは一山いくらで売りたいほどにあるわけですけど、でも不思議と心が満たされているのもまた事実で、それは1本をかんぺきに楽しむためにやれることをぜんぶやった、もてる集中力のすべてを注ぎ込んであの場にいた、という満足感があるからだと思います。

 

長崎のSubjective Late Showは本当に最高のライヴ、最高のショウ、最高の夜でした。長崎しか行ってない私が言うんだからまちがいない。

 

おもえば、私が初めてWEBに「ライブレポ」なるものを書いたのは18年半前のパンチの長崎のライヴでした。友人のホームページがそうやって各地参戦したひとのレポを募って載せてくれていて、そうして更新される各地のレポを見る楽しみを知ったし、自分も見よう見まねで書いてみたこと、思い出します。

 

この18年の時間が私の味方になってくれていれば、すくなくともその時よりはちょっとはマシなレポが書けていると思いたいのだけれど、でもあまりにも思い入れが過ぎて、レポとしての面白みは薄いかもしれませんね。でも、そうなっちゃう思い入れを育ててきたバンドだし、育ててきたわたしだから、そこはどうかご容赦ねがいたい。

 

ほんとうに楽しく、美しく、素晴らしい夜でした。もういちど長崎に連れてきてくれたこと、ありがとう。18年前と同じように、きっとこの夜のことも、ずっと、ずっと、忘れません。

 

セットリスト

 

Subjective Late Show
ALRIGHT
ROCK STAR
I Love You Baby
VERMILION HANDS
聖なる海とサンシャイン
FOUR SEASONS 
SHOCK HEARTS
審美眼ブギ
Foxy Blue Love
SLEEPLESS IMAGINATION 
パンチドランカー
赤裸々GO!GO!GO!
太陽が燃えている
SUCK OF LIFE
FATHER
砂の塔
〜アンコール〜
JAM
BURN
悲しきASIAN BOY

23:32 | comments(12) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その21"THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -SAITAMA SUPER ARENA 2016.7.10-"

2016年10月19日DVD/Blu-ray発売。再集結後のアリーナツアー「THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016」の、全行程の折り返し地点で行われた7月10日のさいたまスーパーアリーナでのライヴを完全収録している。

 

再集結初日となった代々木第一体育館でのライヴは、1曲目のみ各メディアで生中継され、また8月3日の横浜アリーナにおけるYOKOHAMA SPECIALはスカパーで生中継されるたほか、シングル「砂の塔」のFC限定盤に熊本B.9で行われたライヴの一部映像が特典でつくなど、再集結に纏わる映像は他にもあるが、映像化第一弾はシンプルに一公演を完全収録でリリースという形になった。翌年に映画の公開を控えているため、ツアーでのオフショットやリハーサルの様子などはそちらで見ることができるのかもしれない。

 

今回のツアーでは、初日からの流れでJAMのあとメンバーが三々五々捌けていく中、最後にセンターでアニーがひとこと述べるというのが恒例になっていたが、この日彼は「おれもみんなに言われて嬉しい言葉がひとつあって。「生きててよかった」ってやつ。おれも生きててよかった。生まれてきてよかったです」と言い、満場の観客を涙の海に沈めたのだった。

 

15年ぶりのライヴのステージで、THE YELLOW MONKEYという服を着ようとしていた彼らが、自分たちの着ているものがTHE YELLOW MONKEYなのだ、という自信を身につけ始めた頃のライヴでもあり、その帰ってきたかつてのふてぶてしさと、バンドとしても初めての会場に挑む緊張感、新鮮さもあって、いろんな顔のTHE YELLOW MONKEYが楽しめる。そして何より、ここにいる彼らはほんとうに楽しそうだ。お互いの顔を見交わすショット、すれちがいざまのハイタッチ、アイコンタクト、解散前よりも距離が縮まっているのではと思わせるそれぞれの立ち位置が、このバンドに帰ってきたメンバーそれぞれの喜びを如実に表しているように思える。それを待っていたし、それだけが待っていたものだと改めて思わせてくれる作品である。

23:06 | comments(2) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その20"メカラ ウロコ LIVE DVD BOX"

2009年12月発売。収録されているのは1996年12月28日、日本武道館での「メカラウロコ7」、1998年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ9」、1999年12月28日同じく日本武道館での「メカラウロコ10」、そして2001年1月8日東京ドームでの「メカラウロコ8」の4本のライヴである。ボーナスディスクには1999年12月29日のファンクラブ公演で演奏された「毛皮のコートのブルース」とメカラウロコ7のバックステージの模様が収録されており、同梱でTHE EXHIBTION AND VIDEO FESTIVAL OF THE YELLOW MONKEY メカラウロコ・15のパンフレットの縮刷版が入り、予約特典には各「メカラウロコ」のチケットレプリカがつくなど、文字通り「メカラウロコ」尽くしのDVDBOXである。

 

解散後に雑誌のインタビューで吉井和哉が「あんなのが残ってるから再結成しろって言われちゃう」などと語りながらも、「まあでもあれ(メカラ7)は完全版出すべきだね、いつか」と言っていた、そのライヴ映像が他の「メカラウロコ」と共にバンド結成20周年企画の一環としてようやく発売されたもの。

 

もともとメカラウロコとは、散々語られているように1989年に彼らが現メンバーになって初めてライヴを行った「バンドの誕生日」である12月28日に、「報われない楽曲たちの供養」として初期曲をふんだんに盛り込んだライヴをやったのがことの始まりである。12月28日に武道館でライヴをやったのは1996年が初めてではなく、1995年12月28日もFOR SEASONのツアーの一環で同日に武道館でライヴをやっているが、その時はなにもイベントめいたことはなかった。翌年に、イベンターが武道館を押さえていた日と、「バンドの誕生日」がたまたま一致していることに気がついたのが、この伝説のはじまりのきっかけである。

 

吉井和哉が「もっとも好きなライヴ」という「7」、過酷なパンチドランカーツアーの真っ最中、武道館3DAYSの3日目に前日までとセットリストをほぼ総入れ替えで行われた「9」、10周年の区切りでもあり、模索期に入っていたことを象徴するようにホーンセクションや女性コーラスを加えての構成だった「10」、そして実質のラストライヴとなった「8」。すべてがエポックなものになったこともあって、この「メカラウロコ」がファンにとって憧れと共に口の端にのぼるのも無理からぬことだろうと思う。

この記念すべきDVDBOXの解説を、元R&R NEWSMAKERの押部啓子さんが各ディスクの紹介と共に書いてくださっている。押部さんは前述の、吉井和哉が「完全版を出さなきゃ」と語った時のインタビュアーでもあった。一部を引用します。

 

“「メカラ ウロコ」は、「7」の未収録分を含め、映像がないせいで記憶や伝聞が入り混じり、解散してしまったという感傷もあいまって未だ熱心なファンの胸中にひきずるような残像を残していた。それが完全版で世の中に出る。そして今回もまた、冷静に向き合えばそこに全てがある。”

 

THE YELLOW MONKEYというのはどこか不器用なバンドだった。際立つあざやかなかっこよさだけでなく、苦しさや切なさ、その一勝一敗を閉じ込めたようなDVDBOXである。完全生産限定で製作されたものだが、再集結を機会に、ぜひ再販してほしいと思う。

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THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その19"パンドラ ザ・イエロー・モンキー PUNCH DRUNKARD TOUR THE MOVIE"

2013年9月28日に公開された劇場版を同年12月にDVD/Blu-rayで発売。DVDのみ初回限定盤が存在し、映画本編+特典映像のディスクのほかに、1998年7月のロンドンアストリアでのライヴ映像をフルで収録したディスクがついている。


劇場版本編の監督は高橋栄樹が務め、もしかしたらPUNCH DRUNKARDのツアー後に「出そうとしていた」オフショットを含む厖大な映像をこの劇場版制作にあたって見直したと述べている。中には、あの有名な「このツアーは失敗でした」発言もしっかり取り上げられているが、しかしこうして赤裸々に語られた今だからこそ、これをこうして形にするのはツアーから実に15年以上の歳月を要したというのも、わかる気がする。それほどまでにこのツアーは過酷で重く、その重き荷を背負いて長き道を征く彼らの姿は壮絶である。

 

この劇場版制作に当たって、当時のスタッフからも数多くの証言が寄せられているが、メンバー4人については2013年6月19日に都内某所でボーリングに興じながら4人が当時を振り返るというスタイルが取られており、そのどこかさばさばとした様子は、この映像における一服の清涼剤でもあった。実にこの「パンドラ」による過去の清算を経て、その約2週間後に吉井和哉は「ぼくともう一度バンドをやってくれませんか」というメールをメンバーに送っているのである。


特典映像には1998年4月の北見市民会館でのWELCOME TO MY DOGHOUSE、7月ノッティンガムでの「BULB」、そして3.10の「悲しきASIANBOY」が収録されているが、DVDとしても発売され記録にも残ってるASIANをなぜここで選んだかは、実際に観て頂ければおわかりになるのではないかと思う。

 

初回限定盤のみについている1998年7月のロンドン・アストリアでのライヴについては、「クズ社会の赤いバラ」などここでしかライヴ映像が見られないものもあり、初回限定のみというのは、なんとも惜しい。
 

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THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その18"RED TAPE NAKED"

2012年12月3日DVD発売。オリジナルRED TAPEの構成要素である1997年5月8日の横浜アリーナ、1997年9月14日の西宮球場でのライヴを、TRUE MIND NAKEDと同じくオリジナルVHSの15年後の同日である12月3日にNAKEDとして発売することとなった。

 

発売形態もTRUE MINDを踏襲しており、初回限定盤にはそれぞれの公演DVD(2枚組×2)に「THE YELLOW MONKEY1997」と題されたボーナスディスクの計5枚組、加えてハードカヴァー仕様のフォトブックが同梱されているほか、それぞれの単体公演が2枚組DVDという形でリリースされている。

 

FIX THE SICKSの横浜アリーナは当日WOWOWでの生中継が入っていたこともあり、ライヴ完全版の映像を入手していたファンも少なくないかと思われるが、映像化の際に紫の炎の西宮と「いいとこどり」になったため、逆に双方の完全版が日の目を見ることはないのかと諦めていたところ、TRUE MINDそしてRED TAPEと、かゆいところに手が届くリリースが続くこととなった。

 

バンド初のアリーナツアー、そしてさらに巨大なスタジアムツアーを収録しているだけあって、まさに頂点に駆け上がろうとしているバンドの輝きを見ることができる。初回限定盤のボーナスディスクがこれまた重厚で、約1時間5分にわたる1997年の彼らをとらえたドキュメンタリといってもいいほどのドラマ性がある。NAIのレコーディング風景など微笑ましいものから、あのメカラウロコ7のあと、年越しで特別に演奏されたLa.mamaでの「WELCOME TO MY DOGHOUSE」での無敵感、ロンドン、アストリアでの「SUCK OF LIFE」、そしてあのフジロックフェスティバルでの「TVのシンガー」「悲しきASIAN BOY」のライヴが見られるのは貴重。そしてフジロックでの出番後の吉井和哉の表情は、おそらくどんなインタビューを読むよりも、これが彼らにとって何だったかを如実に示していると思う。そしてもちろん、この映像もオリジナル「RED TAPE」とは基本的にかぶっていない(HULLを訪れた際の映像など、素材は同じなのだが、微妙に使用している部分が違う)。まったくもってファン思い(泣かせ)なバンドである。
 

23:36 | comments(0) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その17"TRUE MIND NAKED"

2012年10月21日DVD発売。オリジナル「TRUE MIND」は、1996年1月12日の日本武道館公演と、1996年7月21日のNHKホールの公演を中心に構成されていたが、オリジナルVHS発売の16年後の同日にリリースされた本作は、そのそれぞれの公演をほぼ完全収録した形で発売されている。キャッチコピーは「裸のTHE YELLOW MONKEY解禁」。

 

発売形態は、それぞれのDVD(2枚組×2)にツアーオフショットとメンバーインタビューの入ったボーナスディスクの計5枚、そしてハードカヴァー仕様のフォトブックが同梱された初回限定盤と、2本のライヴそれぞれの単体2枚組DVDでのリリースとなった。

 

NHKホールの公演の多くはTRUE MINDに収録されているが、VHS(DVD)ではエンドロールの二分割画面で流されていたSUCK OF LIFEがようやく全画面で楽しめることとなった。また、1月12日の武道館公演は、TRUE MINDで冒頭のRomantist Tasteのほか、FATHERも同日のライヴからの収録であるが、WOWOWで放送された以外はこれも日の目を見ることのなかった楽曲の多くをようやく公式映像として堪能できる。

 

初回限定盤のボーナスディスクには、1時間14分にわたりロンドンでの買い物自慢をするメンバーやツアーリハの様子、初日戸田市文化会館を始め各地でのMCがふんだんに収録されているほか、メンバーそれぞれへのインタビューが収録されているが、これがオリジナルTRUE MINDのオフショットと基本的にかぶっていないという、ファンに優しいんだか(新しい映像を見られるという点で)厳しいんだか(買わざるを得ないという点で)わからないチョイスとなっている。楽屋の畳部屋で心中ごっこをする吉井とヒーセなど、いろいろと楽しくて愉快な仲間がつまったDVDであることは間違いない。なお、メンバーインタビューはそれぞれの地元で撮影されていて、このDVDの最後で吉井和哉はこう言っている。全文、引用します。

 

“のちのち下の世代に、こんなバンドがいたんだよ
あー同じ時代に生きてたかったなって思わせたいのね
やっぱりこのバンドがなくなることが
その人にとって最大の暴力であってほしいぐらいの
バンドでいたいんですよね”

 

23:33 | comments(0) | -

THE YELLOW MONKEYのDVDを総まくる!その16"イエモン-FAN'S BEST SELECTION-"

2013年7月に発売された、ファン投票によるベスト盤。初回限定にのみDVDがついており、このDVDがなかなかレア映像の宝庫である。コロムビア社長訪問、イエローマネーなど楽しい映像が満載だが、ライヴ映像もかなり古いものから収録されており、1992年4月の大宮フリークスでのRomantist Tasteをはじめ、中津川雅彦フォークジャンボリーのSLEEPLESS IMAGINATIONのアコースティックバージョン、吉井がボウイさながらのメイクをしている日清パワステでのアバンギャルドで行こうよなど、「当時からのファンがテレビを録画したものしか見たことない」映像の連打である。TVKやテレビ埼玉率の高さはもちろんだが、中期〜後期はNHKやフジテレビ(HEY!×3)の映像も含まれており、おそらく「追憶のマーメイド」のライヴ映像として見られるのはこのPOPJAMのものだけなのではないかと思われる。

22:47 | comments(2) | -